Wonderland Seeker

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《Ride On The City》-硝子色の夕空- part8

 

サイレントヒルに辿り着いたボクたちを待っていたのは、意外すぎる人物だった。
マサキ「なんや嬢ちゃん、もっとええリアクション取ってええんやで」

アリス「どうやってここまで?」
6号「ヴァリエール公爵家の三女の仕業ですか?」
グレアット「左手に"Gandalfr"の印があるかもしれませんっ」
モンスメグ「I SAY YES♬ずーっとぉ君のそばーにいーるぅよー♬」
ゆん「このバカ犬ーっ!」
ゆんがノってあげながらも、3人を羽根で叩いてツッコミを入れた。
マサキ「相も変わらず漫才に力入れてまんな。せや、この世界に来れたんはほかでもあらへん、ほしぐもちゃんのおかげなんや」
リーリエ「ほしぐもちゃんが!?」
またしても思ってもみなかった名前の登場に動転するリーリエ。あれからしっかりと研究を進めてくれていて、その成果のひとつとして今ここに居るのだろう。
マサキ「調べてみたとこな、ほしぐもちゃんにはワープエネルギーがあったんや。それも別宇宙規模でな」
スズラン「すごい!」
マサキ「解析してみたんやけど、ポケモンの進化エネルギーまでワープさせてまうくらいでな。ミコンのたまごが孵ったとき一緒におったんちゃうか?」
リーリエ「は、はい。こっそりと隠してて」
ばつが悪そうに答える、スクールにまで持ち込んだんかい。
マサキ「せやさかい、あれから試しにキュウコンにたまごをふたつ産ませたら、普通に孵した方はロコンが産まれて、ほしぐもちゃんが近くにおったほうにはミコンが孵ったんや。対照実験の賜物やな」
6号「つまり異世界の存在を認知させてしまうと」

マサキ「正確には、あるかもしれへん別世界・パラレルワールドの物質をワープエネルギーで持ってきたっちゅーわけや」
リーリエ「そうだったんですね……」
マサキ「ほんでこのことをイの一番に伝えよう思ってな、サイレントヒルの物質を有してるミコンの体毛を持ったまんま、わいの身体ごとワープさせてみたらここまで飛んでこれたんや」
なるほどそれが今回のワープのからくりなのね。だとすれば、行きたい世界の先にしかない物質を入手できる手段さえあれば自由に世界同士を行き来できるということか?
しかしそうサイエンスで思考すればするだけ、ナツ姉のサイキックは科学では証明できない、まさに相反する概念のぶつかり合いだって思い知らされるな。
スズラン「あ!それって、今からでも元いたカントー地方まで戻れるの?」
いい質問ですね。それは直近の解決したい悩みだったので気になっていた。
マサキ「いけるで」
スズラン「やった!」
腕を上げて喜ぶスズラン、他の面々も帰れる手段が確保できたことで安堵の緩みが醸された。
マサキ「ほなわいは忙しいさかいすぐ帰るけど、嬢ちゃんらはどうすんのや?」
スズラン「帰りまーす!」
ゆん「あらあら、しょうがないけど寂しくなるわね」
6号「お達者で」
気が早いなおまえたち、ちょっとは名残惜しめ。
っていうかカルマから頼まれごとされて、ボクのとこまで来たっていうのに案外あっさり引き上げるんだな。てっきり最後までいるものだと思ったが。
まあスズランなりのプランが練られたのか、自由に行き来できることが判明した以上いますぐに焦る理由もなくなってしまったことだし、情報収集しながら動くつもりなんだろう。

リーリエ「わたくしも、帰ります。ほしぐもちゃんの様子も見たいですし、シロンのことも気がかりですから」
どこからか風が吹き出した、桜前線が来たかのような、澄んだあたたかい風だ。
リーリエ「そして。いちポケモントレーナーとして、世界中旅をして回ります。グレアットさんとモンスメグさんへの恩返しです」
グレアット「リーリエさんっ」
彼女の表情は、はじめて会った時とうって変わって、自信と決意に満ちていた。
もう守られるばかりではない、いっぱしの冒険者の顔を見せてくれた。
グレアットの手を握り、別れの挨拶を交わす。
さっき吹いた風は、彼女の新たな旅立ちを祝福しているように感じられた。
リーリエ「それではアリスさん、行ってきます!」
アリス「あぁ、またな」


マサキとともに元の世界へ帰ったスズランとリーリエを見送ってやり、ここまで案内してくれたみかんがぽつりと呟いた一言で現実に返る。

みかん「あ、あの……皆様はどうやって、お帰りになるおつもりで?」

6号「え?そりゃあワープで」
ゆん「そのワープって、マサキからの一方通行よね」
グレアット「マサキさんこれからいっとき学会で忙殺されるって……」
アリス「……ほしぐもちゃん、リーリエが引き取るよな」
6号「それにリーリエさんがワープ装置を扱えるとは思えませんね」
グレアット「私たち、帰るチャンスを失いましたっ?」
ゆん「取り残されたわね、鳥だけに……なんて」
アリス「言ってる場合かー!!!!!」
完全に遮断されてる以上、こっちからあっちに連絡を取れる方法は無い。
あっちからもこっちへ干渉できそうなのは送り込んでくれたナツ姉くらいなもの、ただし既に10日近く異世界探訪してるのに1ミリも音沙汰がないので保証が無い。
リーリエは確実にほしぐもちゃんを連れて旅に出るから、そうするとマサキも頼れないしスズランに至ってはドロップアウトしたし期待薄。なんならボクたちだったらほっといてもどうにかなりそう、って思われてる節がある。
どうしたものか……とあたりを見渡しているとふと気づいた。

アリス「メグ、どこ行った?」
「「「えっ?」」」

さっきからやけに静かだなとは思っていたが、一体いつから誰にも気付かれずに姿をくらましたのか?
勝手に出しゃばっていくことはあれど、そんなときは過度なアピール付きで目立つ行動を取るし、今回のように無言で消えるなんてパターンははじめてだよ。
グレアット「こっそりワープゾーンに入ったんでしょうかっ?」
6号「それだったら反応で分かるはずです」
ゆん「攫われたのかしら」
アリス「ボクじゃあるまいし」

みかん「あ、当てがないのでしたら……私の里にでも、行きますか?」
この状況に見かねたのか、ほとほと困った様子で提案を持ち掛けるみかん。
確かに土地勘もない世界でやみくもに探してみるより、此処まで丁寧に案内をしてくれた
この世界の住人からの提案に乗ったほうが賢明とみた。

ゆん「気持ちは嬉しいけれど、ここから遠いんじゃなくて?」
みかん「ご心配には、及びません……巫女たるもの、お仕えしている神社へは一瞬で帰参できますから」
グレアット「初耳ですけどっ!?」
6号「スピリチュアルですね」
突っ込みたい要素はあるがこの際、原理を四の五の気にしてる場合じゃない。メグがどこに行ったのかは知らんけど、なぜだか胸騒ぎがする。
アリス「連れて行ってくれ」
そう答えると、みかんの足元に魔法陣のようなマークが神聖そうな白い光と共に出現した!これもスピリチュアルパワーってか?
みかん「結界の中に、お入りくださいませ……!」


ーブルーフォレストー

アリス「さっっっっっっむ!!!!」
グレアット「おいでっ」
異世界の長い結界を超えると、そこは雪国であった。急激な寒さに耐えきれないので、すかさず彼女の懐に逃げ込んで暖を取る。
里全体が庭園を模した造りとなっていて、あちこちに整備されたお墓が立ち並んでいるが、深々とした銀景色に色取られているおかげで不気味さは感じられず、むしろ情緒あふれるひとつのアートの中にいるような感じがした。
みかん「あちらの丘に、お社がありますの」
手のひらを広げて示した北西の方角には、雪で積もった立派な鳥居が見える。
6号「霊園みたいな場所ですね」
グレアット「この里そのものが神域なのではないですかっ?」
みかん「ご明察のとおりですの……かつてスイ様・ライ様・エン様が縄張り争いをなさっていた頃に、スイ様が逃げ込んで封神された森……そしてスイ様の発せられた青色のオーロラにあやかりブルーフォレストと名付けられたのです」
ゆん「ライ?エン?」
みかん「スイ様とお並びに、伝承となった聖獣……ライ様は雷鳴を鳴り響かせ、エン様は噴火の如き炎を猛ったとされておりますの」
グレアット「えっ、それってまるでっ……!」
悟った視線がボクに対して突きつけられてきた。
アリス「行くしかないな」
こちら側の世界を知る由もないみかんは首を傾げながら、お社へと繋がる石段に向かって導いてくれた。
メグが消えたタイミングは、おそらくマサキが平行世界の可能性を論じた瞬間だろう。思えばみかんと出会ったときにスイの名を聞かされたときから彼女は瞑想に耽っていた。そして今この話で、点と線が繋がった感覚が走ったよ。
間違いなく、メグはスイに会いに行った。

ブルーフォレスト:オヤシロ境内
みかん「ただいま帰りましたの」
深く一礼をし、鳥居をくぐるみかん。
とりあえず見様見真似で、手を清めて拝礼をしてあやかっておく。
みかんの帰りを待ちわびていたのか、退屈そうな声色を上げてスリットスカート状の着物を着崩した女性が出迎えにくる。みかんが見せてくれた写真と瓜二つだった。

スイ「あっらぁ~♥おかえりなさい、みかんちゃ~ん♥」
妖艶……なのは身なりだけで、媚びたような独特な話し方を振る舞う彼女こそがスイ本人に違いない。メグに良~く似た圧倒的なオーラを醸し出していやがるからな。
みかんに甘くすり寄って帰宅を歓迎したのも一瞬。すべてを見透かしているかのような一切の濁りがない、澄み切った清水の目でボクたちを蔑視する。
スイ「貴女たちはぁ?♥」
眼力ひとつで、ゆんとロックが制止されてしまい言葉を失ってしまう。
なんつー迫力じゃい……!
迫力に押されずことなく真っ直ぐ見据えていたのはグレアットただひとりだけだった。
そしてグレアットとスイの挨拶代わりといわんばかりの2つの微笑みの間に立たされるボク。きみたちボクの20センチ上で面白そうだね……。
みかん「このお方たちは迷ってらっしゃったので……私が手引きしておりました」
そんなのはよそに、あっけらかんとスイに説明するみかん。
スイ「そうだったのねぇん♥歓迎するわん、ようこそわらわのお宮へ♥」
グレアット「スイさんのおうち、なんですねっ」
スイ「そうよぉ♥」
なにやら歓迎ムードのようだけども、おいそれと馴れ合ってる時間はない。そっちから来てくれたんだったら手間が省けてちょうどいい。
ボクは頭を上げて、スイに質問を投げた。
アリス「単刀直入に聞こう、メグが来なかったか?」
ゆん「アリスちゃん!」6号「あわわ」
2人はまだ怖じ気ついてるようだったが気にかける必要はない。スイはボクへと視線を落とし、妖しげに唇を湿らせた。

スイ「驚いたわ♥まさかこんな小さな女児ちゃんがあの子のマスターだったのねん♥」

ゆん・6号「!!」
グレアット「っ……!」
その返答は、知っている者のみが発せられる言の葉だ。
仲間等は驚愕している、が。ボクはさして驚かなかった、むしろ想定の範囲内
そうでなければ、自ら目の前に現れる理由がないから。
みかん「スイ様、何か御知りで」
スイ「みかん。準備なさい♥」
みかん「え、一体どうして……」
スイが片腕で一振り、透明に限りなく近い澄んだ水色の剣を空中に斬りつけると境内の砂利が一変。ポケモン勝負のためのバトルフィールドが出来上がった。趣味なのか、透き通った美麗な彩りに飾られておりシャボン玉が無数に跳び回っている。
スイ「アーちゃん♥貴女が相応しきトレーナーかどうかテストしてあげる♥」
そのシャボン玉とアクアリングをバックにして、優雅に艶やかなポーズで挑戦を促してきた。ちらりと後ろを見ると、出口の鳥居は巨大な泡で通行止めされていた。
どうやら拒否権はないようだ。
アリス「やるしかない、か」

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バトルフィールドに立って、みかんと対峙する形になった。ゆんと6号は試合ということで健気に奮起しているがどこか不安を隠しきれていない。グレアットも臨戦態勢には入ってるものの、みかんと戦うことに関しては不服そうな感情を浮かべている。

賽銭箱の真下の縁側で足を伸ばして麗しく佇むスイに視線を向けると、扇子を口元にぱたぱたと仰ぎながら目を合わせてきた。
確実にスイはメグの行方を知っている。だがタダで教えてくれるわけもなく、こうした形式をとってボクの力を見定めるつもりなのだろう。
ただ血気盛んなギンノとは対照的に、まるで余興を楽しむかのようなパレードの観光客感覚で戦わされてるカンジがする。彼女のその瞳に敵意がまるで感じられないから。
みかん「アリスさま」
スイとその先の目的に気を取られていると、みかんに注目を向けられた。
みかんは衣装を整え直し、片手にはモンスターボールを構えていた。自分が奉っているスイ直々の命令とくれば逆らえるわけもない。
みかんは口調こそ弱弱しく静寂だが、一度たりとて怯えたこともひるんだことも見た事がない。あのギンノやウジヤスも一目置いている存在なのだし相当の実力者に相違ない。
ボクは一呼吸置くと、一歩前へ踏み出す!
そうだ、結果だけ論ずるはアホのすること。過程を経ずして結果は出ん。
アリス「行くぞ、お前ら!」
「「「はいっ!」」」
スイ「では両者、はじめぇ♥」

みかんが しょうぶを しかけてきた!
みかん「アリスさま。あなた方のご活躍はこの目で見てまいりました……あまり気は進みませんが、これもスイ様のため。手抜きは、致しません……!」


みかんは ジュペッタ をくりだした!

ゆん「ゴーストタイプなら私が出るわ」
ノーマルタイプを併せもつ ゆんが大きく翼を羽ばたかせ先鋒を買って出た。
送り火による除霊を舞えるグレアットも擁しているが、まだ敵陣が読めない以上はここぞという場面まで温存しておきたい。ここは相棒に任せてみよう。
アリス「ゆん、クロスエッジ!」
ゆん「疾ッ!」
刃の形状に巻き集めた暴風を二枚の翼から発射する!
あいての ジュペッタは まもるをつかった!
6号「むむ、小癪ですね」
防御シフトに入られてしまいゆんの攻撃は逸らされてしまった。
まずは小手調べということか、バトルに消極的なみかんらしい初手だ。
途端、みかんが首から提げている勾玉が輝きだしてジュペッタと共鳴をし出した!
なんだなんだ、スピリチュアルパワーか!?
みかん「ジュペッタ、おにび」
ジュペッタから松明のような青白い火の玉がふよふよと浮き出した、まさしくイタコのお手本とでもいうべき技を見せてくれるね。
アリス「ゆん、クロスエッジで鬼火ごと風で散らしてしまえ!」
ゆん「ええ!……きゃあっ!?」
ゆんは やけどをおった!
ふっと消えたかと思ったら火の玉が瞬間移動したように、ゆんに憑依してじゅくじゅくとその身体を水ぶくれさせてしまう。
痛さと熱さで力を込めきれず、ゆんのクロスエッジはまるでポッポのかぜおこしのような微弱な風になってしまいジュペッタにフッとバースデーロウソクを消す要領で消されてしまった……。
スイ(うふふ♥みかんのジュペッタは浄化されて、可愛らしい悪戯心を取り戻した妖怪人形よん♥さあどんな戦術を見せてくれるのかしら、アーちゃん♥)

まずいな、ゆんの攻撃は風属性の物理技が基本、やけどは自然治癒もせんし時間と共に体力を蝕んていく厄介なデバフ……。
しかしジュペッタはゆんよりも遥かに動きの遅いポケモンのはず、異世界とはいえあのジュペッタは見た目が少しおめかししてるくらいでこっち側とそう変わらないと思えるのだが。考えていても勝負は動かない、ここは攻めるのみ!
アリス「ビビるな!たつまきを起こして怯みを狙うぞ!」
ゆんの たつまき!
6号「ゆんさんの方が素早いです、ひるませればずっとこっちのターン!」
グレアット「……いけませんっ!」
6号「え」
みかん「ジュペッタ、アンコールしてください」
あいての ジュペッタは アンコールをした!
ゆんは アンコールで たつまきがくりだせない!
ゆん「ち、ちぃ!」
身体が勝手に誘いに乗らされてるように動いてしまい、再びクロスエッジを打ってしまうゆん。しかし一度見せた手口は二度通じない、またしても微風に変えられ息一つで止められた。
ゆん「どうして私より速く」
アリス「そうか。あのジュペッタはみかんの祓いによって怨恨が消えて、本来持っていた無邪気な心を取り戻した個体なんだな」
ゆん「お祓い!」
グレアット「やっぱりそうでしたかっ」

特性:いたずらごころ
いたずらが好きでたまらない小悪魔っ子の特性。変化わざを先制して放つことが出来る。

最初にまもるでゆんの行動を往なしたのは攻撃を見るためではなく、恐らくはみかんの持つ勾玉と霊感によるシンパシーを送るための時間稼ぎ。
そしてゆんが攻撃一辺倒の性分と見抜き、おにびによる役割停止からのアンコールによる無力化を狙ったということか。顔に見合わぬ狡猾な手段よな。
みかん「お気づきになられても、もう遅いですの……あなたのゆんさまでは私のジュペッタに届きません」
ゆんは やけどのダメージを うけている!
6号「見ていられません、代わります!」
グレアット「ゴースト相手にエクスプロージョンは効きませんっ!私が異界送りを…っ」
ゆんを庇ってフィールドに出ようとする2人を制したのは、他ならぬゆん自身だった。
ゆん「最後まで戦わせてちょうだい。体力には自信があるわ」
6号「体力の問題では!」
アリス「ロック」
6号「……」
ボクには、ゆんの主張を聞き入れる義務がある。ここで退かせて何がパートナーか。
しかしロックたちの意見もごもっとも、指揮官がしっかり判断を下さねばならないシーンだ。
アリス「ゆん、アクセル全開!」
ゆん「ええ!!ええ!!!」
ゆんは全速力で空気を突っ切り、ジュペッタへとフルスロットルで飛ばす!
みかん「賢い方と思っていましたけど……まだお子様でしたか」
ジュペッタゆらりゆらりと霊力の籠ったエネルギーを溜めこむ、ノーマルのゆんにゴーストタイプは効かないが、ゴーストタイプに当てはまらない霊力の技が存在する!
あいての ジュペッタの ダークリゾルヴ!
アリス「勝負を急いだな、みかん」
みかん「!?」
ゆんはジュペッタの真後ろ。
アリス「ゆん!肩のうしろの2本のファスナーのまんなかのほつれの下のジッパーの右だぁ!」
つまりファッションとしてちょこっと露わになってる綿。
ゆん「お覚悟!」
ゆんの ふいうち!
こうかは ばつぐんだ!
みかん「嘘……アンコールはまだ続いてらっしゃったはず……」
アリス「一瞬だけロックが顔を見せたのさ」
みかん「…………!」
6号「え、そうなんですか?」
Type6は けいけんちをもらった!
6号「ソノウソホントォ!?」
---ジュペッタの戦闘不能を確認しました---
スイ(みかん以上の策士なんてはじめてだわぁ♥面白いじゃない♥)
俯いたみかんはジュペッタを大事そうに撫でると、モンスターボールへと返す。
その間に後ろに位置していたゆんはバサバサと空を飛びボクのそばまで戻っていく。

みかん「その奇策……いつまで続くのか、見せてもらいましょう!」
グレアット(目が変わりましたっ!)
アリス「見せ物じゃないっつーの」

Part9へつづく!