Wonderland Seeker

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《Ride On The City》-硝子色の夕空- part4

 

ギンノ「マダーム、かまいたち!」
マダームは風を切り裂きながらネギを回転させ真空の渦を作り出し、鋭利な刃となってメグへと飛び交っていく!
モンスメグ「おっそーい!遅刻遅刻!」
純粋なスピードならメグは敗けない、空気の流れよりも俊敏に回避する。
ギンノ「読んでいるわよ」
まずい、真空の刃はあくまで一撃目のいわば囮!
真の狙いは渦の中心から斬りかかるマダーム本体の剣撃か!

ゆん「隙を生じぬ二段構え!」
リーリエ「だ、大丈夫でしょうか」

モンスメグ「( ・ᴗ・ )⚐」

しかしマダームの剣術はあまりに模範そのもの、ゆえに作法を忘れないが為にモンスメグに隙を刹那でも作らなかったのが勝敗を決した。
モンスメグは たおれた!

スズラン「メグちゃーん!」
負けてもファンサ旺盛なメグ、観客に向けてぱっちりウインク。

ギンノ「ふふん。さあ誘(いざな)いなさいフォリキー」
ギンノは フォリキーを くりだした!

お次はキリンリキの変異種か?
グレアット「私が参りますっ!」
アリスは グレアットを くりだした!

みかん「グレアットさん……がんばってください」
ギンノ「願ってもない相手よ。フォリキー、ダークブラスト!」
左手に抱えているしっぽ部分の黒い球体が禍々しい紫色に変貌したではないかと思うのも一瞬、あくのはどうとは似て非なる闇のエネルギーと称したほうが分かりやすい爆風がグレアットめがけて噴射される!
グレアットは翼を広げて空中へ身を挺するも、ダークブラストは生体エネルギーに反応して追尾するのか、非情な一撃が彼女の痛みを襲った。
グレアット「く、うっ……」

こうかは ばつぐんだ!
6号「グレアの弱点と思わしきタイプではなさそうなんですけど」
ギンノ「ウフ、神聖なるかんなぎ様には特に辛そうかしら」
みかん「あ、あの技はダークタイプ、です……」
モンスメグ「暗黒太極拳?」
ゆん「センチメンタルグラフィティじゃないんだから」
ギンノ「闇の石によって増幅した超能力で亜空間だって創り出せちゃうのがフォリキーの特性よ。キリンリキの黒い属性とでもいうべきかしら」
リーリエ「たしか麒麟は古来より伝わる神話の生物と学びました……殺生を嫌うぶんひとたび逆鱗に触れさせてしまえば抑えられていた狂暴な性質が浮かび上がるとか」

グレアット「物知り博士ですねリーリエさんっ……ですが所詮は草食動物に過ぎません、私の信仰に楯突く者は何であろうと燃やし尽くしますっ!」
愛の源である神よ、
限りなく愛すべきあなたを、
心を尽くし、力を尽くして愛します。
また、あなたへの愛のために人をも自分のように
愛することができますように、
神よ、私の愛を燃え立たせてください。
Amen.
グレアットの おくりび!
スズラン「あんまり効いてない……!?」
ギンノ「おくりびは除霊に効果的なわざ、けれども私のフォリキーはエスパータイプのまま。見当違いよ」
あいての フォリキーの サイコキネシス
グレアットは たおれた!
アリス「グレア!」
グレアット「はふっ……ちょっとお休みですねっ」
みかんの肩に担がれてメグと一緒に三角座りで観戦に回った。

ギンノ「あら見込み違いだったかしら?薫らせ、リーフィス!」
ギンノは リーフィスをくりだした!

アリス「舞い上がれ、ゆん!」
ゆん「えぇ、よくってよ」
アリスは ゆんを くりだした!

グレアット「あの葉緑体っ……!私の焔は届かなさそうですねっ」
モンスメグ「アクアなアロマボディだ☆」
スズラン「よく分かりますねぇ……さすが伝説です」

ギンノ「分析できたところで勝てるかしら!」
リーフィスの ふぶき!
ゆん「きゃあっ!?」
単純明快、全身の葉っぱを仰ぎ体内の水を急激に凍結させた零度の氷を射出してきた!
ゆんは先の2人と違って強大なパワーは有していない、まともに直撃しちまうとひとたまりもない。
アリス「ゆん、もっと強い風を起こせ!」
ゆん「疾ッッッッッッ!!」
大きく羽根を舞い、ひこうタイプの本領たる暴風を発生させ吹雪へ対抗していく!
風の吹く末はゆんへ向いてきた!

ゆん「風が、来る!」
ゆんの クロスエッジ
こうかは ばつぐんだ!
ギンノ「お見事。けれどもこの子の真価は攻めるばかりでなくってよ」
リーリエ「全然びくともしてません!」
なるほど、木を隠すなら森の中よろしく耐久性能が自慢のポケモンか。
それにリーフィスという種族、ボクの知る既存のポケモンの突然変異じゃなさそうだ。おそらくはこの世界オリジナルの原生種なのだろう。
グレアの発言を聞く限りでは、草と水タイプ混合っぽいな。
是非とも野生で捕まえてエリカお姉様に見せてあげたいぜ。

6号「ゆんさん、攻めあぐねてますね」
スズラン「弱点を突いても致命傷にならないのがね」
しかしこの局面どうしたものか。すでに二回黒星を付けてしまっている、だからこそ落ち着いた指揮を取らなければ。
ギンノ「いつもなら慢心して差しあげるんだけれども、あなた相手にそんな無粋は失礼ね。すぐ楽にしてあげるわ」
リーフィスの アクアボルト!
文字通り電気の帯びた水球がゆんを襲う!
アリス「トライアタック-雷の型-!」
電気タイプのトライアタックをぶつけることで電気を散らし、ゆんへのダメージを最小限に抑え込む。メグがさっき放ったレールガンと相まって空気がピりつく。

……待てよ?ひょっとして
アリス「ゆん、回れ!」
ゆん「・・・!」
ゆんが他の鳥獣と比べて決定的に勝る点、それは回転力!
回転といってもカポエラーパッチールのようにくるくるするわけじゃない。
誰よりも大空を長く飛べるスタミナと急降下の落差によって備わった、すなわち天から軸へと推進し回り込むことが出来る能力を回転力と呼ぶ!
モンスメグ「ほらいける!いけるよ!!いけると思い込めー!!!」

ゆんは つのドリルを つかった!
いちげきひっさつ!
あいての リーフィスは たおれた!

リーリエ「論理的結論として美しいバレリーコです!」
スズラン「アリスたん素敵~♡」

ゆん「さすがに疲れちゃった」
6号「代わりましょう」
ギンノ「ドリーミングねぇ、やっぱり楽しめそうよ」
ギンノは カラバジオをくりだした!


アリスは Type6をくりだした!
カラバジオ。またしても聞いたことないポケモンだ、つまりここまで4匹連続で知らない異世界ポケモンと戦ってきたことになる。大収穫祭ってか。
さて、ロックにやってもらうことはただひとつ。
どのタイミングでぶっ放すかの見極めが重要になってくる。

アリス「詠唱!」
ロックは つるぎのまいを つかった!
こうげきりょくが ぐーんとあがった!
ギンノ「悠長ね。初白星で浮かれたのかしら?」
スズラン「アリスたん、戦術間違ってないよ!」
ギンノ「かましておしまい!」

あいての カラバジオの てつわん!

6号「くっ」
鋼鉄のように硬いラリアットが直撃し、苦悶に満ちた顔を見せるロック。
グレアット「はがねタイプ、でしょうかっ」
ゆん「それならグレアちゃんの火が通りそうね」

みかん「い、いえ……カラバジオはメタルタイプのポケモン、です」
スズラン「メタル?」
モンスメグ「俺のマシンが駆け巡る♪出前です!出前です!お・ま・ち・どう♬」
アリス「ヘビメタの話はしてねえ」
みかん「メタルタイプには、水タイプと電気タイプで……錆びさせると、抜群を取れます」
モンスメグ「サビ?やっぱりね☆」
とうとう見たことないポケモンに技だけじゃなくて新種のタイプまで出てきたか。薄々ありそうな気はしてたけど。
だが生憎、ロックにはたった一つのノーマルタイプの奥義しか持ち合わせちゃいないのさ。むしろはがねタイプじゃないなら等倍で爆裂してやれる。

ギンノ「授業は終わりよ。アンタに会えてよかったわ!」
あいての カラバジオの ジオインパクト!
ロックはおろかこの洞窟もろとも押しつぶせてしまえそうなくらい、巨大な重力波を持ち上げると鉄腕のパワーで振りかざした!
力VS力がぶつかる瞬間、今しかない!
アリス「術式展開!」

6号「蒼ざめし永久氷結の使途よ。威き神が振るう紫電の鎚よ。気高き母なる大地のしもべよ。大いなる暗黒の淵より出でし者よ契約者の名において命ず、我が前に連なり、陰の力と化せ!

エクスプロージョン!

ギンノ「え?きゃ、きゃあああああぁん!?」
リーリエ「きゃーっ!」スズラン「きゃわぁ?!」
みかん「なんて恐れ多いのでしょう……」

 

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グレアット「ふぅ……皆さん無事ですかっ?」
こういう時用にグレアが、神力で創り上げし神秘の守りバリアーのおかげでボクたちはもちろん、ソウルマウンテンも原形をとどめておりどうにか自然は守られた。
ちなみに張本人は満足げにどや顔をキメてらっしゃる。

ギンノ「なんてパワーよ、もう!」
ドレスに付着した砂埃をパンパンとはたきながら、燗が高ぶるギンノお嬢様。
とりあえず一応は2対2の戦績でいいのか?
アリス「どんなもんだい」
ギンノ「まだ良い気になるには早いわよ。かかってらっしゃい」
納得いかないのかまだ出陣していない手持ちが居るみたいなので試合は続投された。しかしボクにはもう勝負に参加できる気力が残っている奴らがいなかった。
ボクがそわそわしていると、提案を投げられる。

ギンノ「ウフ。メルヘンなロリータちゃんってば、もうお仲間はいないようなのね。だったら……そこのスパッツのあなた!」
スズラン「わたし?」
ギンノ「お手合わせ願うわ」
スズラン「おてやあらかに!」
柔らか、が言えない呪いにでもかかってるのか?
兎にも角にも新たな試合の火蓋が切って落とされた。
スズラン「パティ、行くよ!」
パティエ「こん!」
スズランは パティエを くりだした!
リーリエ「パティエさん、頑張って」
ギンノ「デルタ種のロコン。それもサマースタイルかしら、希少種の使い手ね」

ゆん「デルタ?」
はじめて聞く名前だ、スズランも何気に異世界適性あるかもしれない。
スズラン「バレちゃった。デルタ種はホロンの磁場で育ったポケモンが、そこの特殊なエネルギーでタイプが変わったポケモンのこと!」
グレアット「ホロン?」
スズラン「もう、話の腰を折らないの!今は勝負に集中なんだから!」

ギンノ「賑やかねぇ……クオーレ、やるわよ」
ギンノは ラティオスをくりだした!

ラティオス @冷水ゆき様

ラティオスタマムシ大学に遊びに行ったときに時間つぶしに読んだ資料で見たことがあるポケモン。ようやくここに来て既知のポケモンが出てきた。
確か伝説ながら兄妹がいる種族だった気がする。対になるポケモンって誰だったかな?
6号「イケメンですぅ……」
モンスメグ「めんくいろっくん❣」
みかん(かっこいいですね……//)

スズラン「パティ!みずのはどう!あくのはどうりゅうのはどう!だいちのはどう!さいみんはどう!はどうだん
リーリエ「同時に6つの技!?」

パティの6本のしっぽからそれぞれ、水・悪・竜・大地・エスパー・闘気のエネルギーを有した波動弾がランチャーのように射出されていき、一本一本のしっぽが意思を持ってるかのようにしなやかな動きでバラバラに攻撃を仕掛けていく。
まさに狐に化かされるとはこんな光景だろう。
エレキフィールドによってだいちのはどうはでんきタイプに変わった!》

これがスズランの秘めたポテンシャルか!
これらのタイプを同時に受け止められるポケモンは存在しないはずだ、さらにメグがソウルマウンテン一帯に放電したエネルギーも活用していく!

ギンノ「まあ虹みたい。でも当たらなくちゃ意味がないのよ」
しかし パティエの こうげきははずれた!
グレアット「なんですって!」
クオーレの みがわりが かわりにうけた!
みがわりは こわれてしまった
モンスメグ「3Dバーチャル☆」
ギンノ「御名答。クオーレは相手のイメージを映像として映し出す能力を持っているの、それは自分自身だって例外ではなくってよ」
あいての クオーレの ラスターバージ!
パティエの とくしゅぼうぎょが さがった!
パティエ「くーん……!」
スズラン「パティしっかり!」

みかん「ギンノちゃん、もうやめてあげて……」
勝敗で見れば2:3、しかし客観的に見ればギンノがボクらを圧倒しているようにしか写らないだろう。みかんは両腕を広げて止めに入った。
ギンノ「そうね。力量差が分かった以上、ここから先は弱い者いじめになっちゃうわ。あなたたちセンスは素敵よ、もっともっと強くなってちょうだい」
素直に聞き入れ、あっさりと引き下がったようだ。
ギンノ、決して無法者なんかじゃなさそう。
ふと、クオーレことラティオスと目が合う。その視線はボクの巻いているリボンに向けられていた。

クオーレ「そのリボン……昔妹がしていたリボンとよく似ている」
アリス「ふぇ?あ、ああ……そうなのか?」
このリボンは、ウェイトレスとして従事する際にビアンカが新調代わりにと付けてくれた、彼女のように赤い赤いおっきなリボンだ。
すぅっ、と瞬間移動してきたかの如くクオーレが音もなく目の前に現れる。
クオーレ「失礼、どうしても気になって……」
ギンノ「クオーレ」
クオーレ「もう雌雄は決したんだ、それに本気じゃなかっただろギンちゃん?」

呼び止めるマスターを一言で丸め込むクオーレ。どうやら他のポケモンと違ってこいつとは対等の関係とみた。もしくは
ギンノ「~~~!……勝手になさい!」
ちょこっとだけ頬を紅潮させ、じたんだを踏むギンノ。
6号「あーあの反応」ゆん「間違いないわ」
モンスメグ「デキてる~♬」
スズラン・グレアット「Fooooo~!」

ギンノ「キッ」
『「ひぃっ!!」』
ほんのちょっとした感情すら見抜かれて茶化される始末。
前言撤回、ギンノは無法者どころかただの乙女なお嬢様でした。人より高飛車なだけ。

それはともかくとして、クオーレの長いまつ毛と美白な甘いフェイスがこんな間近にいると、さすがにボクでもドキってしちゃうというかいいますか……
アリス「な、なぁ」
クオーレ「アリス、と言ったか。オレの妹はビアンカというんだが……心当たりはないか?」
ドキーン!(別の意味で)
当たらないゾーンがないくらいいっぱいにありますありますとも。
てゆか近い、やっぱり近い!
おおおおおお男の子(※イケメンに限る)にこんな至近距離で言い寄られたことないから(※言い寄られていません)なんか頭くるくるしちゃう~!!
アリス「なぁぁぁぁ~ん!なにくそにゃー!当たり屋だったらグレートティーチャーを当たれ~!!!」
ゆん「アリスちゃん落ち着いて?!」
グレアット「クオーレさん、この子は後生なんですっ!」
クオーレ「すまない。だがその反応を見るに図星か」

アリス「お、おお、おおおおお姉様に華燭の典の式次第を取次しなくちゃ」
-おかけになった電話番号は現在電波が届かない範囲ロト~-
ドタバタわーきゃー

ギンノ「なにあれ。はぁ……クオーレ気が済んだでしょう、帰るわよ」
クオーレ「そうだな。ギンちゃん、またあの子と会う機会はあるのか?」
ギンノ「さあ?それでは御機嫌よう」
みかん「あ……お元気で……」

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ソウルマウンテンふもと・砂丘
砂嵐が吹き荒れる乾燥した地帯ということもあって、ボクはびちゃびちゃに保湿スキン完備&スウィートロリータハットベレット装備体制に加え、どこからか用意された日傘を差してもらったうえでグレアにお姫様抱っこされて移動していた。
甘やかしすぎと非難するトレーナー2人の声なんて上の空。

モンスメグ「イェイ今日の日はサンゴーズダウン♬
つまり元どおりまでバイバイバイ☆」
6号「ぜぇ…なんで私が荷物持ちなんですかあ」
みかん「お疲れ様です……ここを超えた先に町がありますから、休息しましょう」
オアシスを目印に歩いてくと、文化的ながらもどこか寂れた景観の市街地が見えてきた。

ーウルミシティー
乾いた砂に埋もれた町

リーリエ「化石を展示している博物館があるんですね!」
モンスメグ「浪漫の予感★」
ぴゅーん
6号「わ、私は休んでますね」
ゆん「わたくしもお供するわ」
ばたんきゅー
みかん「伝達する処があります、ので……皆様は、ご自由に……」
スズラン「汚れちゃったから毛繕いしよーねパティ」
ぱたぱた

三者三様に行動する面々、必然的に残った本日のパートナーはグレア。
なんなら未だに彼女にお姫様抱っこされっぱなしでありんす。
アリス「グレア、もう動けるから」
グレアット「は、ついっ。でしたら手を繋ぎましょうかっ」
静かに地面に下ろしてもらうとエプロンドレスについたシワを伸ばしてもらって、左手の指を搦めて暖かく繋いだ。さて、異世界お散歩をエンジョイしよう。

結局ギンノには半ば勝ち逃げされてしまった。
ゆんの試合での閃きとロックの爆裂チートでどうにか数字上は引き分けまでは持ち込めたが実質的には敗北に等しい。正直グレアとメグを持て余してしまってるんじゃなかろうかと引け目を感じてしまった。
あまり表面上には出さないが(というより出しても別の言動がエキセントリックで目立たないというべきか)メグは超負けず嫌いだ、心の内ではさぞ悔しかろう。
いま、すぐ隣で笑顔を照らしている彼女はどうなのだろう?
これから先、この異世界でギンノに匹敵するほどの相手が現れたら……

グレアット「はい、溶けちゃいますよアリスさんっ」
アリス「み”」
気がついたら目の前に黄色くて甘そうなハニーアイスクリームを手渡されていた。
すかさず受け取ってひとくち。おいちい。
グレアット「おいしいっ?」アリス「ん」
濃厚なはちみつが口いっぱいに広がって胃の中がハチの巣にされたような幸福感に包まれた。思わずほっぺが落ちちゃった。
グレアット「ラスピアスの蜜をふんだんに使ったって売り込んでましたよっ
ラスピアスってどなたでしょうね……っ?」
こんな形で登場するパターンもあるのか異世界ポケモン。蜂ということはスピアーかビークインあたりの変異種なのか。
グレアット「あ、また難しいこと考えてますっ」
頭をさらさらと撫でられ、くすぐったくて反射で「うがー!」と威嚇。
きゃーっとわざとらしい小さな悲鳴をあげながら、ボクの空いてるほうの手を掴んで引っ張り出した。
アリス「待ってこぼれるこぼれる」
グレアット「ふふっ♪」
せっかくアイスで涼んだのに、ステップさせられて汗かいちゃった。
けれど、とても心地が良かった。

人目も気にせずウルミシティ周辺を駆け回ると、アカシアの樹で木陰になっているベンチを見つけたので、ふたりくっつくように並んで座る。
アリス「あーもうショーツまでびちゃびちゃだよ」
グレアット「まだ9歳なんですから元気なくらいがちょうどいいんですっ!
リラックスできましたっ?」
アリス「疲労~」
グレアット「おいでっ」
こてん、背中からグレアットの腕に身をゆだねてそのまま膝枕してもらう姿勢になる。
そのまま寝ちゃいそうなぬくもりが神経へと伝わってきた。

グレアット「ギンノさん、お強かったですねっ」
アリス「ゆんと二人旅でカンナに挑んだ時と比べたらそうでもない」
グレアット「強がりばかりっ」
アリス「んにゅー……」
いくらギンノの繰り出すポケモンが未知だったとはいえ、そのポテンシャルを引き出すのはトレーナーの役目。自分が生ぬるいお姫様だったんだと痛感したのは間違いない、正直いえばスズランの方がよっぽど上手いトレーナーだって浴びせられた。
フォリキーはおそらく普通の野生だったり、道中で蹴散らしてきたトレーナー程度だったらば苦もなく倒せていたと思う。
そう思うくらいに、ギンノは歴戦のエリートなんだって実感した。

グレアット「翼なんてなくたって空へと飛べますっ」
その言葉はいつの日か、ゆんがボクに勇気づけさせてくれた言葉だった。
グレアット「信じる心が高まれば、大きな自由な声が風になりますっ
進みましょう。立ち止まる方が怖いですっ」
止まる方が怖い。
春を告げる渡り鳥たるグレアットが紡ぐと説得力がある、まるで抱え込んでいる気持ちそのものを見ているようで。
誰もが痛みを抱えてるし、ゆずれない理由を持って生きている。
その命の輝きを燃やせば、情熱となって勇気になる……そんな
アリス「絶対、だいじょうぶだよ」
グレアット「はいっ」
グレアの太もものフィット感がとっても心地よくて、だんだん安らいでくると同時にまどろんできた。ねむねむ…………

リーリエ「化石展示会、とってもうっとりでした……あれ、アリスさんにグレアットさん?」
グレアット「リーリエさんっ」
リーリエ「博物館いいですよ!すごく勉強に」
指先ぴた、しーっ
リーリエ「わあ……あどけない寝顔です」
グレアット「こんな小さな身体で大役を背負っていますっ。
皆さんで護っていきましょうっ」
リーリエ「うふふ。天使さんみたいですねっ」
グレアット「リーリエさんが立派なトレーナーになって、一緒にアリスさんの支えになってもらえる事を願っていますからっ」
リーリエ「そそそんな照れちゃいます!わたくしなんてまだまだ」
アリス「むにゃ…………お姉様……」
グレアット・リーリエ「っ……」

リーリエ「怖い、に決まってますよね。博識でお上手なポケモントレーナーといっても、まだわたしよりも1つ年下なんですし……
わたくし、全力で精いっぱいがんばります!がんばリーリエ、です!」



Part5へつづく!