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《Ride On The City》 五人娘編 Part20

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セキエイポケモンリーグ
グレアット「あれあれっ、戻しちゃったんですかっ!?」
アリス「うん、やっぱこっちのが落ち着く」
うゅみに運んでもらってる間に、普段の恰好へ戻っておいた。
着慣れているのもあるが、あのままだとグレアットが興奮しっぱなしで勝負がおろそかになられると困るからというのが本音。
グレアット「むぅ、残念ですっ」
6号「まあまあ」
カルマ「まじでお前誰状態」
モンスメグ「ろっくん、イメチェンどころかキャラチェーン☆」
マナ「いつもこんなに騒がしいのか、貴様の所は」
アリス「退屈しないだろ?とりあえずマナの技も見たいし、とりあえずお前ら集合。ステータスチェックの時間だ」

《経験値が加算されます》

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グレアット「お手柔らかにしてくださいねっ……」
アリス「ええい顔を赤らめるなやりにくい」

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アリス「なんかエラいもん覚えとるぅ!」
グレアット「信仰心の賜物ですっ。それに、私の居た場所が丁寧に飾られてくれていたので……そのお祈りと心持ちのおかげで聖火に明かりが灯されましたっ」
これはもう出番がバトル以外しかない子とは言わせないで済むな。
文句なしに、エースと呼んでも差し支えない。
ありがとう神様。
神様はいないんじゃない。いるけどただ、残酷なだけ。

うゅみ「はぁ、だるぅ」
アリス「そういわないでくださいな」

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アリス「ものすごいバリアー!ヤマブキシティのセキュリティ顔負け!」
そらをとぶを覚えていることだけは把握していたけど、サカキ様での試合や海底宮での一件もあって壁を貼る技をマスターしてくれていた。
しかし、ひとつだけ気になることが。
アリス「エスパー技、どこやりました?」
うゅみ「あー、デオキシスのはばか娘に差を見せてやろうとコピーしてたんだけどねぇ、使うまでもなかったからぁ、返しといてやったよぉ」
なんたる痛恨のミス。あの時身を挺してミュウツーことマナに人の愛を理解してもらったというのにその行動がいまここで裏目に出るなんて。
まあいいや、うゅみママにはサポート役になってもらおう。同族殺しのシャドボあるからどうにかなるっしょ。

モンスメグ「でむぱでむぱでむ
ぱでむぱでむぱで
むぱでむぱでむぱ
あばばばばぁ~~(^q^)♪」
アリス「イメチェンした姿でそれ歌うとギャップやべえな」
イメチェンした姿↓

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アリス「そんな気してたわぁ!」
必中の、ほろびのうたじゃなくて命中不安かつシンプルな
うたうってところが彼女らしいね、はは。
モンスメグ「シュガーソングを届けるよ☆」
アリス「世界中を眠らせてしまう夜になる」
とりあえず、今までどおりレールガンとゴッドハンドが当たることを信じよう。
眠ってくれていればそのぶん安全にガチャできるようになったし。

カルマ「べたべた触るな」
アリス「最後まで辛辣ぅ!」

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アリス「あれから変わってないんだな」
カルマ「ぼくのスタイルは陰から甚振ることだかんね。ま、通じない奴にゃ共倒れトラップよ」
一貫性があってとても良き。
影の主役として黒子の如き活躍を期待しよう。
メグちゃんで運よく眠らせたりうゅみで壁貼りすれば、更に倍率ドン。
カルマ「あ。あたし協力プレイとかごめんなんで」
アリス「そんなだからぼっちなんやぞ」

6号「真打登場ですね、お待たせしました」
アリス「お前はいい」
6号「ちょっと!?」
一応見たけど、爆裂魔法が1つだけになっててすっきりしてた。
うん、お前はそのままでいてくれ。
アリス「ありのままのお前が素敵だぞ」
6号「うまく誤魔化さないでくださいよ!」

マナ「貴様に私の力量が測れるのか」
アリス「そんなつもりはないよ、好きにやってくれたらいい」
マナ「……確かサカキとの時も貴様は指示を送っていなかったな」
アリス「やりたいようにやらせるのが一番なんで。ま、最低限の方針は伝えるけど」
マナ「そうか。なら勝手にやらせてもらう」
アリス「どうぞご自由に」

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アリス「根底にある願いが隠しきれてねえ」
マナ「当然だ。私は人類を憎んでいるからな」
うゅみに見せたスピードスターは得意技なのだろう。
オーロラビームは、デオキシスを引き寄せるためか?
自己再生は、まあ自分一人で抑えきるという表明か。
そして、同じ疑問をぶつけておく。
アリス「エスパーわざは?」
マナ「ナツメに授けてやった」
はい?
マナ「あの日、ナツメが妙な提案を持ち出してきてな。私からの教授は肌が合わないから、代わりに私が持つ念動力を身体に送れと言い出したのだ」
なんちゅー暴論。それ上手くいくのかよ。
あ、上手くいったから髪切ってウキウキだったのね、納得。
やっぱ財団職員ってやべーやつの集まりだわ。
マナ「よって、今の私に戦闘を行えるほどの念動力はない。まあその辺の雑魚など、星の導火線があれば充分だがな」
なんで親子ともどもエスパーなのにエスパーを捨てるかねぇ。
仕方ない、グレアットの神通力に託そう。
てか星の導火線て。自前で名づけるくらいお気に入りなのねスピードスター。
便利な技ではあるけども。

アリス「ったく、お前らは最後の最後まで拘りを捨てない意地っ張り連中だな」
カルマ「ぼくの自由じゃんよ」
6号「爆裂魔法しか使いたくありませんので」
うゅみ「こだわりを捨てたらおしまいよぉ」
マナ「同感だ。やりたいように貫き通させてもらう」
モンスメグ「ロマンこそ最高のおしゃれ☆」
グレアット「あの、ダメ……でしょうかっ?」
アリス「ダメなんて言ってねえよ。このどうしようもなくて、素晴らしい仲間達を持ててボクは幸せだぜ」

ポケモンリーグの外観を見上げ、空を仰ぐ。
アリス「行こう。決戦のバトルフィールドへ!」

タマムシロケット団本部

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エリカ「この時がやって参りましたね」
マチス「ブラボー!アリスとリトルガールは上手くやってくれるかよ!」
キョウ「笑止。可能性に賭けるのではなく、物事は実現させるもの」
ナツメ「上手くいくわ、私の未来予知に外れはないのよ」
エリカ「うふふ。どのような戦い方を、そして導いた結果を、切り開いた未来を
見せてもらえるのか、期待していますよ」

サカキ「くくく……俺の考えを理解できなかったあいつが、俺に考えを理解させてくれるのか見物だ」
タケシ「料理出来たので、持ってきましたよ」
カスミ「絶対に口に合うと思うわ」
キョウ「おお、タケシ殿の食事は絶品」
マチスカントーのテイストも悪くねえ!」
ナツメ「ふふ、私の好みはカスミに教えているもの、失敗はないわ」
サカキ「ランチタイムだ、任務は忘れて舌鼓を打とう」
エリカ「サカキ様、スプーンで音をお立てにならないでくださいまし」

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~~~
アリス「そういう訳でして、尽力されているのですが、ナナシマネットワークマシンはまだ完成されていないのです。その旨をお伝えください。はい」
「そうでしたか、本部様とマサキ様を代表してご足労おかけ頂いて誠にありがとうございます。なにぶん忙しいものでお暇がありませんでしたから助かりました」
アリス「よろしくお願いします」
カルマ「うっわあ」
6号「人ってあんな笑顔で堂々と嘘をついて回れるんですね」
マナ「くだらん」
グレアット「どうかお許しをっ……」
モンスメグ「ずるいずるいずるい、ずっるーい!」
うゅみ「まあその分あたしらの負担も減るんだしぃ、大目に見てやったらぁ?」
なにか陰でこそこそ女子達がないしょばなしをしているが、どうせボクへの当てつけだろう。知ったこっちゃない、事実ボクはグレン島でニシキに頼まれているのだ。それにエリカ様がリーグからの連絡がないことも憂いていらっしゃった、その2人からのお願いをいっぺんに叶えたと同時にボク自身の為でもあるのだ。
《悪行ポイントが加算されます》

使えるアイテムの再確認。

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HP全快/完全蘇生/PP全快アイテムがそれぞれ15個。
まあこれだけあれば事足りる(はず)だろう。
グレアットは、ほのお/ひこう。
攻撃技はほのお/ひこう/エスパー。
うゅみは、エスパー。
攻撃技はゴースト、壁2種。
メグちゃんは、でんき。
攻撃技はでんき、かくとう、催眠(全て命中50%)
カルマは、くさ/エスパー。
やどりぎ、アンコール&いちゃもん、みちづれ
6号は、いわ。
爆裂魔法担当。
マナは、エスパー。
攻撃技は、ノーマル/こおり/はがね(時間差攻撃)
こうして見ると偏りがすごいな。まぁそれを補って余りある種族値と、閃き、そして信念があいつらには兼ね備わっている。
今まで一度も負けたことがないんだ。常勝伝説、築こうか。

アリス「お前ら、エントリーしに行くぞ!」
微笑むグレアット。
眠そうなうゅみ。
はしゃぐモンスメグ。
気怠げなカルマ。
張り切る6号。
いきり立つマナ。
皆一様に返事を返し、後ろを付いていく。
その瞬間、バッヂに通信が入る。
アリス「はい、こちらアリス」
《結果を残してきなさい。期待していますわ》
アリス「もちろんですよ、エリカ様」


ポケモンリーグ開幕!~

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ポケモンリーグ・氷の間
カンナ「ようこそ、ポケモンリーグ総本山へ。わたしが四天王のカンナ!」
氷が浮かぶ水の上でラプラスに乗りながらご挨拶と来ました。
カンナ「こおりタイプを使わせたら、右に出るものはいないわ。アリス、あなたはわたしを熱くさせてくれるかしら?」
アリス「お望み通り、溶かして差し上げますよ」
グレアット「私が行きますっ!この聖なる輝きでお導きしましょうっ」
アリス「おい、グレアっ……!」
カンナ「ファイヤーが相手ですって?面白いわ、ナナシマ仕込みの戦術。見せてあげる!」
11戦目・カンナ

使用ポケモン 特性 備考 習得技 
ジュゴン あついしぼう Lv.52 れいとうビーム なみのり あられ しんぴのまもり
パルシェン シェルアーマー Lv.51 まきびし まもる あられ ダイビング
ヤドラン どんかん Lv.52 れいとうビーム なみのり ドわすれ あくび
ルージュラ どんかん Lv.54 れいとうパンチ おうふくビンタ あくまのキッス メロメロ
ラプラス ちょすい Lv.54 あやしいひかり れいとうビーム なみのり のしかかり

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カンナ「踊りなさい、ジュゴン!」
してんのうの カンナは
ジュゴンを くりだした!
グレアット「人魚がお相手ですか、美しいですねっ」
まずい。グレアットの奴、カンナの言葉に惑わされてこおりタイプオンリーだと思い込んでやがる。ジュゴンは、元々みずタイプのパウワウが進化してこおりタイプを手に入れたポケモンだ。特技はみずタイプの技のはず……!
アリス「グレアット!そいつはみずタイプも複合だ、気を付けてしまっていけ!」
グレアット「(ふふふっ、先陣を切って出れましたっ。私こそエースなのですっ)」
なんか聞こえてない様子だなー。心配だなー。
いままで出番が少なかったせいで、強力な技手にしちゃったことが災いしてんなー。
しゃーない、頭はいい子だ。様子見と行くか。
グレアットが両手を握り、翼より炎を逆巻かせながら祈祷を告ぐ。
巫女服で神へお祈りするの、なんか背徳感すごいな。
グレアット「愛の源である神よ、
限りなく愛すべきあなたを、
心を尽くし、力を尽くして愛します。
また、あなたへの愛のために人をも自分のように
愛することができますように、
神よ、私の愛を燃え立たせてください。
Amen.」
グレアットの せいなるほのお!
太陽のように燦々と輝く紅き炎がジュゴンを襲う。
その美しさに思わず息を呑んだ。
分厚い脂肪を持つジュゴンもその清浄かつ尊い灯明に怯んでしまう。
王者の印の追加効果、などと言ってしまうのは無粋だ。
間違いなくその炎に恍惚し、萎縮し、畏怖したのだ。
カンナ「ふふ。わたしの結晶を溶かすに相応しい燈火ね、気に入ったわ」
一番手の、最初の一撃ひとつで、四天王を認めさせた。
グレアット、お前は誰にも犯し難い神聖なる伝説だよ。
従えるトレーナーとして負けじと、彼女へ喝を飛ばす。
アリス「いける!いけるぞ、押し切れグレアット!」
グレアット「……だめ、かもしれませんっ」
返ってきたのは弱気な台詞だった。
どうしてだ、あれだけ圧倒した攻撃じゃないか。どうしてそんな……。
見ると、ジュゴンは全く気にも留めていないように元気に跳ねていた。
まるでほとんどダメージを受けていない。
カンナ「ビジュアルに気を取られて戦況が見えていないの?あなた、まだまだ未熟よ」

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カンナのジュゴンなみのり
こうかはばつぐんだ!
グレアット「きゃあぁっ!」
フィールドの水が波立ち、津波となってグレアットの全身を襲う。
一転して不利な状況に追い込まれてしまった。
グレアットは、その場にへたり座り込んでしまう。相当なダメージを負ったのだろう、いつものように微笑む表情も、相手を睨みつける余裕も消えていた。
目に入ったのは、弱々しい少女の姿だった。
カンナ「勝負あったわね」
不敵な笑みを浮かべて勝利宣言を告げるカンナ。
6号「グレア、引き下がってください!」
対して、退却宣言を告げる6号。無理もない。
モンスメグ「みず相手ならー、メグちゃんにまっかせて☆」
命中に不安が残るがそれが最も現実的な手段だろう。
だがきっと、彼女は退かない。
キョウの時に見せた、不屈の意志が燃えているのだから。
グレアット「……そうですね……私じゃ、駄目みたいでしたっ」
意に反して、弱気な言葉が漏れてきた。
うゅみ「よくがんばったよぉ。負けを認めるのもひとつの強さだからねぇ」
よろよろと、こちらへ戻ろうとするグレアット。
ボクは、ボクは……許さなかった。
アリス「立ち向かえ!」
ボクの一声に皆が振り返る。
カンナすら、目を丸くしていた。
アリス「お前が挑んだ戦いだろ。諦めるんじゃねえよ、勝手に突っ込んでおいてムリだったからほかの人に任せますなんて、んな無責任な行動をとるくらいなら伝説名乗るのやめちまえ!」
厳しい檄にグレアットは涙目で潤んで肌が震えていた。
マナ「勇気と無謀は違う。奴の健闘を称え、仲間に託すのも戦術だろう。貴様はそこまで愚かなのか?」
マナの指摘も聞かずに続ける。
アリス「いいかグレアット。確かにボクが知っておきながら止めなかったのも悪い。あらかじめ伝えておくべきだったと思っている。でもな、それでも自ら戦地に赴いたのはお前だ。ボクに訊かずにそのまま突撃していったのはお前の行動だ。そしていまピンチに陥っている。……ピンチの、逆境の時こそお前のいう信仰心の本領じゃないのか?お前の祈る神様は簡単に勝てるような運命しか与えないのか?そんなもん神様じゃねえ。
人々はな、どうしようもなくなったら無宗教でも天を仰いで神を頼るんだよ。都合のいい話だけどな、普段から祈らずに功徳を積んでないような奴でも、お前みたいに毎日一生懸命祈祷して功徳を積んでる奴でも、神様っつうのは同じ苦境を与える。
でもお前が神様だったらどっちかだけじゃなくて、両方救おうとするだろ?
見せてくれよ、今こそ奇跡をよ。救ってくれよ、自分と仲間をさ」

しばしの沈黙が流れる。その静寂を破ったのはかるるんだった。
カルマ「ご高説どーも。ま、これに関しちゃこいつの言うとおりじゃんね。グレアット、きみはボク達の代表なんだ。エースだ、リーダーだ、お姉ちゃんだ。ここまで来たんだしさ、勝って笑お」
呆れた表情で肩をすくめてマナが喋る。
マナ「これが信頼。絆、というものか。ふん、慕われているようだな小娘。だが、破壊しかしてこなかった私は創造を知らない。……見せてみろ」
グレアット「…………もう、人の気も知らないでみなさんってば。なんだか私、舞台女優みたいですねっ……!」
涙を流しながらこちらへ微笑みかけるグレアット。
誰よりも苦しみと愛情を知っている彼女だ。エキストラから見れば、さながらドラマチックに映えていることだろう。
グレアット「お待たせしましたっ。……グレアット、行きますっ!」
カンナ「気が引き締まったのは結構だけど。この実力と相性の如何ともし難い差は想いだけでは越えられなくてよ」
優雅にラプラスの上で、ジュゴンの鼻を撫でながら一蹴するカンナ。
グレアット「天にまします我らの父よ。
願わくは御名をあがめさせたまえ。
御国を来たらせたまえ。
みこころの天になるごとく、
地にもなさせたまえ。
我らの日用の糧を、
今日も与えたまえ。
我らに罪を犯すものを我らが赦すごとく、
我らの罪をも赦したまえ。
我らを試みにあわせず、
悪より救いいだしたまえ。
国と力と栄えとは、
限りなく汝のものなればなりっ
Amen.」
グレアットの じんつうりき!
カンナ「そんなわざまで覚えているなんて、でもジュゴンは特殊攻撃に強いのよ。なみのり!」
ジュゴンは ひるんで わざがだせない!
カンナ「!」

うゅみ「想いが願いとなって、願いは神様に届いたみたいねぇ」

次回に続く!
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