今回はいつものような解説ではなく、考察班として活動をしたいと思います
まず皆様、わざマシンとひでんマシンはご存知ですよね?
わざマシンは一度きりですが対応するポケモンに対応したわざを習得できるアイテム
ひでんマシンは何度も対応するポケモンに対応したわざを習得できるアイテムですね
特にひでんマシンに関してはストーリー進行に必ず必要となるアイテムになります
ここまではトレーナーならお分かりのことでしょう
では、ここでこんな表を用意してみました
わざマシンに収録されているわざのコードおよびひでんマシンのわざのコード表になります
※黄色の枠で塗ってあるわざについては後述します
基本的には順当に番号が割り振られていますよね
しかし、よく見ると
というかこの表にある枠で囲ってある箇所に注目すると番号がおかしくありませんか?
おかしいのはこんな検証をしてるありす
具体的には
『どくどく』『バブルこうせん』『ネコにこばん』『いかり』『ねむる』『でんじは』
この6つのわざは明らかに後付けと思わしき場所に点在していますね
ここから推測されるひとつの説
「ひでんマシンは元々はわざマシンとして作られたが後にひでんマシンとして別枠で収録されその領域には別のわざを上書きした。」
この説をありすは提案してみます
というわけで、ここからはその説を基点として話を進めていきます
では、なぜそのような仮説に至ったかですが、その前に以下の表を見てもらいましょう
ひとことでいえば、ひでんマシンのわざ周辺のわざコードのグループです
1.いあいぎり
斬撃系、RPGでいえば剣士のわざ系統グループに属しています
2.そらをとぶ
飛行系、翼を用いたわざ系統グループに属しています
3.なみのり
水およびに冷気、光線系のわざ系統グループに属しています
4.かいりき
格闘をコンセプトとしたわざ系統グループに属しています
この4つのわざは、元からこういった通常のわざとして開発されていたことが伺えます
ですが、この時点ではまだ仮説を通すには証拠として薄いですね
しかしフラッシュのわざ周辺を見てください
まるで統一性がありません
とは言っても、わざなんて後から開発段階で思いついてコードに入れる可能性が高いでしょう(丁度『あわ』や『サイコウェーブ』の箇所が物語っていますね)
そこで、黄色い枠で囲ったわざの出番となります
もう一度見てみましょう
『どくどく』『いかり』『ものまね』『かげぶんしん』『ねむる』『みがわり』
この6つのわざには実は共通点があるんです
それは、すべてのポケモンが覚えるわざマシンのわざということです
あと、もうひとつの共通点としてはわざ番号が新しめということです
というのも、わざ番号の古いわざはだいたいが覚えるポケモンを明らかに意識したようなわざばかりなものに対し、100を超えたあたりから次第にポケモンありきではなくゲーム性に目を向けて対応するポケモンの枠組みを考慮したわざが増えてきます
また、それに該当する最も古いわざは内部コード92の『どくどく』であり、先述した4つのひでんわざよりも新しいわざとなっています
それではこの事を踏まえたうえで
『どくどく』『バブルこうせん』『ネコにこばん』『いかり』『ねむる』『でんじは』
この6つのわざマシンについての考察をしてみましょう
考察にあたってこんな表を用意してみました
1.ネコにこばん
金策をRPGらしい方法でわざマシンとして後付けされたものでしょう
初期のわざの考案では拳を使ったわざがまとまっている中で明らかに浮いています
このことから、没となったパンチ系のわざに上書きされたのだろうと推測されます
2.バブルこうせん
後から『なみのり』をひでんマシンに追加したため、程よいみずタイプのわざマシンが必要となり、わざマシンに追加されたと推測されます
3.でんじは
『どくどく』と同じく状態異常にさせるわざマシンが欲しくなり、また習得範囲が『フラッシュ』とほとんど一緒であることから『フラッシュ』をひでんマシンにさせることでわざマシンに追加を果たしたと推測されます
4.どくどく
『でんじは』と同じく状態異常にさせるわざマシンが欲しくなり、また習得範囲が上述のとおりすべてのポケモンが覚えられるわざです
5.いかり
習得範囲が上述のとおりすべてのポケモンが覚えられるわざです
6.ねむる
習得範囲が上述のとおりすべてのポケモンが覚えられるわざです
こういった、デデキントの切断的な断片された情報をつなぎあわせていくと
概ねは元々わざマシンとして設定されていたひでんマシンを上書きした名残である6つのわざと考えられませんか?
概ねと書いたのは、『フラッシュ』だけが不自然な点があるからです
というのも、内部番号92の『どくどく』内部番号99の『いかり』が製作された段階で、《ひでんわざ》という構想はあったと考えられます
わざマシンの番号でいうと30付近に当たります
しかし『フラッシュ』の内部番号は146と非常に後の方に当たり、後釜の『でんじは』もわざマシン45とかなり後の方になります
つまり
「フラッシュは他のひでんわざがひでんマシンとして設定されていた時期に、わざマシンのわざとして設定されたが、その直後にひでんマシンに設定された」
こうなるのです
というか、こうならなければおかしい点が実際のゲーム内でもあるんですよ
それは
・『フラッシュ』がひでんわざとして解禁される時期
・『フラッシュ』のひでんマシンを入手できる時期
・『フラッシュ』を使って進めていく場所の不可解さ
この『フラッシュ』三箇条がそうです
順番に紐解いていきましょうか
・『フラッシュ』がひでんわざとして解禁される時期
実際にポケモンをプレイしてみましょう
本来攻略上では一番初めに使うひでんわざは『いあいぎり』ではありませんか?
ですが、解禁される条件は
『いあいぎり』が解禁されるブルーバッジより先にもらえるグレーバッジです
・・・逆ではないでしょうか?
・『フラッシュ』のひでんマシンを入手できる時期
ではひでんマシン05が入手できる場所と条件を見てみましょう
入手できる場所⇒『いあいぎり』が必要な場所にある2ばんどうろのゲート
もらえる条件⇒ポケモンを10種類捕まえていること
もう入手できる場所の時点で破綻していませんか
また、条件も10種類の捕獲が必要なのですが、クチバシティのゲートで30種類の捕獲を条件にしてきます。クチバシティに行かないと『ひでんマシン01』は入手できませんよね。もうこの段階でおかしいです
・『フラッシュ』を使って進めていく場所の不可解さ
この際おいておきましょう、実際にストーリーを進行するにあたって大事なことは
このひでんわざが必須となる場所ですからね
イワヤマトンネルだけです
ゲーム性とひでんマシンの位置づけからして明らかにおかしいですね
せめてチャンピオンロードあたりでも必須にするべきでしょう
ですが、以上の三点をまとめてみると見えてくるものがありませんか?
『フラッシュ』解禁後から手に入るバッジで使える『いあいぎり』によって入手可能になる『フラッシュ』で利用できる場所はイワヤマトンネルだけ。まとめるとこうです
まとめると余計にこの文章がひでんマシン以前としておかしくなってきた気が
ここで再び仮説に入りますが
「フラッシュは本来、もっと早い段階で使用できたが開発途中で没案となった」
のではないでしょうか
たとえば、実はゲート自体にはトキワのもりに入る前から行くことが可能で(実は細い木が無かった)その段階では10種類つかまえることは頑張らないと出来ないことです
『フラッシュ』を用いてディグダのあなに入ることが出来るが真っ暗で進めないので諦めてニビへと進んでいき解禁されることによってディグダのあなを探索できた。もしくは、おつきみやまが『フラッシュ』を要するダンジョンでありそこを進むには前もってゲートでもらう必要があった・・・などというRPGらしさを追及した邪推です
しかし何らかの理由で没となり、今のような製品版になったのではないでしょうか
まぁこれに関しては証拠がないためどうとでも解釈できますけどね
元々わざマシンとして設定されていたひでんマシンを上書きした名残である6つのわざ
ここに話を戻しましょう
6つのわざがひでんマシンの代案として製作されたわざマシンのわざと解説しましたが、ここで思い出してみてください
ひでんわざ・ひでんマシンは5つしかありませんよね
ということは?
実はひでんマシンは6つあったのではないでしょうか
ということで再びこの表の出番です
ひとつの記事で同じ画像をこんなに使いまわしたのはありす初めて
ここで注目してほしいのは
『どくどく』です
考えてみれば存在そのものが不自然ではありませんか?
まず、『やどりぎのタネ』とダメージ判定を共有している点
このせいでバグが発生しますし、そもそも判定を全く別物のわざと共有することが不可解です。『やどりぎのタネ』が先に作られたわざなので処理自体が後付けなんです
次に、すべてのポケモンが習得できる点
どくタイプと準ずるポケモンだけが習得できるならいざ知らず、明らかに毒をもっていなさそうなポケモンでも覚えるのは図鑑設定的にも違和感があります
最後に、前後にいわ・じめん系のわざとエスパー系のわざがある中でポツンと孤立している点
これ、前述した『ネコにこばん』と似通っていますよね
ちなみにどく系統のわざである『スモッグ』『ヘドロこうげき』は123-124と連番です
ここから察するに『どくどく』はこの時期に考案され、恐らくはこの記事でのひでんわざの内部番号の処理的に本来あったであろうひでんわざの場所に上書きしたのでしょう
このひでんわざこそがタイトル名にもなってあるように
直前の内部番号である『あなをほる』だったのではないでしょうか
根拠はもちろんあります
実はこのゲーム、没となったテキストがいくつかあるのです
そのなかのひとつに
「どこかで じめんがもりあがった!」
というメッセージがあるのです
それに関連するようなテキストが実際のゲーム中にもあります
ちちゅうの あさいところを いどう。ほりすすんだあとは じめんが もりあがっているので すぐわかる
ディグダの図鑑説明文(ポケットモンスター赤緑)ですね
そして『あなをほる』を唯一レベルアップで覚えるポケモンでもあります
ただ、これだけでは根拠としては薄いでしょう
初代ポケモンは、ひでんわざはレベルアップで習得しないようになっています
逆説的に言えば
「あなをほるはもともとひでんわざとして設定していたが没となり、ディグダはレベルアップわざとして習得するようになった」というわけです
また、フィールド上で使用できる移動に関するわざであることも拍車をかけます
普通ならひでんわざとして設定されていても不自然ではありませんよね
ストーリー攻略に必須ではないからでは?と疑問を持つ方もいますがそれならどうして同じく攻略に必須ではない『そらをとぶ』はひでんわざなのでしょうか?
そしてこの仮説を決定づけるイベントがゲーム中に発生します
わざマシン28(『あなをほる』)を入手するイベントです
実はこのゲーム、ジムリーダーからもらえるわざマシンを除くとストーリー中では必ず入手されないようになっています
しかしこのわざマシンだけが例外なのです
また、盗まれた住人からは
『あの わざマシン たかかったのに』と高価(入手難度が高い)である証言が聞けます
つまり元々『あなをほる』がひでんマシンとして設定されていれば、当たり前のイベントとして見て取れます
おそらく没案となって、イベントだけが名残として残ったと考えるのが自然でしょう
ちなみに、わざマシン51~55というどうぐが没アイテムとして
どうぐの内部番号251~255に存在しています
おそらくこれは、最後にひでんマシンという発想が開発中に定着した際、一時的に未使用のコードに隔離しておき、ひでんマシンをコードに打ち込むための関数だと思われます
これも「ひでんマシンは元々はわざマシンとして作られたが後にひでんマシンとして別枠で収録されその領域には別のわざを上書きした。」ことの裏付けになっていると考えます
長々と語ってみましたが、結局のところ実際の開発に携わったわけではありませんから真相は闇の中です
ここで書いたことはあくまで推測・考察に過ぎないため公式情報ではありません
決してほかの場所で、決定づけた言い方で語らないようにしましょう
今回は以上となります、ありがとうございました
わざ内部番号180(B4)も空白の没ひでんわざ(効果も空白)のようです
ひでんわざのどこかを参照したため偶然とは思いますけど、このわざも実は・・・?