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《Ride On The City》救星の明るい夜 Part21

西邑祭典編Ⅳ


アリス「6号!カルマ!メグ!ゆん!グレアット!この祭りにグランドフィナーレを届けるぞ!」

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ホウエンリーグ・王の間

ダイゴ「来てくれると思っていたよ、アリスちゃん!」
タキシードに身を纏い、銀髪を煌めかせながらボクを見据えるダイゴがそこにいた。
アリス「久しぶり、ダイゴさん」

6号「やっと会えましたね、ダイゴさま!」
モンスメグ「きゃーイケメーン☆」
カルマ「いけ好かねぇじゃんよ」
ゆん「うふふ」

ダイゴ「そうか。カゲツ達じゃキミの足元にも及ばなかったということだね、ハハハ!これは傑作だ。けっきょく!ぼくがいちばんつよくてすごいんだよね!

グレアット「いいえアリスさんこそが、私のいちばんですっ!」

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ダイゴは エアームドを くりだした!

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グレアット「私に行かせてくださいっ!」
アリス「連戦になるが……まぁいい。任せた!」
彼女の思いと気迫を止めるなど無粋極まりないだろうから。

エアームド「シャアアアッ!」
あいての エアームドの まきびし!
みかたのあしもとに まきびしが ちらばった!
グレアット「私には通じませんっ!」
グレアットの せいなるほのお!
こうかは ばつぐんだ!
あいての エアームド
きあいの タスキで もちこたえた!
あいての エアームドの ステルスロック
みかたのあしもとに いわがくいこんだ!
グレアットの じんつうりき!
あいての エアームドは たおれた!

ダイゴ「よく働いてくれたエア!」
カルマ「相当嫌らしいじゃん」
6号「あなたがいいますか」
モンスメグ「メグちゃんあんなとこ行きたくな~い」
グレアット「安心してください、私がカタをつけますっ」
ダイゴ「調子のいいことを言ってくれるじゃないか」

ダイゴは ボスゴドラを くりだした!

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ゆん「見たところ、鋼タイプを愛用していますね。このままならグレアさんおひとりでも」
アリス「いいや、あいつは岩タイプも兼ね備えている。聖火を頑丈で耐えてエッジで落としてくるだろうな」
6号「ですがその技は命中に難があります、グレアの飛来ならかわせます!」
グレアットの じんつうりき!
神通力の追加効果でひるみを狙いに行ったか、なるほど安定策だ。しかしおうじゃのしるしと合わせてもひるむかどうかはフィフティ・フィフティ……。
あいての ボスゴドラの ストーンエッジ
くそ怯まなかったか!頼む、かわしてくれ!
グレアットは、橙に羽根を光らせながら華麗に舞って降りそそぐ岩をかわそうと……。

ダイゴ「ぼくはストーン・ゲッター。石の扱いはポケモン勝負であっても例外ではないのだよ」
ボスゴドラの落とした岩は、グレアットを囲むようにして段々と逃げ場がなくなるようにして降っていった!そして最後の一振りが天井から雪崩れこむ!
グレアット「きゃあああああああっ!!!」
こうかは ばつぐんだ!
きゅうしょに あたった!
グレアットは たおれた!

6号「グレア!」
ゆん「お強い……」
ダイゴ「鋼鉄には高熱?一般人には正しい理解が及ばないのだね」
鼻につく言い方と手振りで、煽動してくるダイゴ。むかつくが、しかしトレーナーとしての実力差は歴然としていた。
反して、クールに佇むボスゴドラ。まるで空気を吸うかのごとく当たり前の行動をしたと言わんばかりの姿勢じゃないか。
力には技よ、カルマ召喚!

カルマ「はいはい、と……いってぇ」
カルマに まきびしが ささった!
カルマに とがったいわが くいこんだ!
カルマの やどりぎのタネ
あいての ボスゴドラに タネをうえつけた!
ダイゴ「気にするなコド、捻じ伏せろ!」
あいての ボスゴドラの アイアンテール
カルマの ぼうぎょりょくが さがった
やどりぎが ボスゴドラの たいりょくをうばう!
カルマは たべのこしで かいふく

ゆん「防戦一方、ですわね」
アリス「いや、あれでいいんだ」
ダイゴ「とどめといこう!」
あいての ボスゴドラの じしん!
カルマは たおれた!
カルマは ボスゴドラを みちづれにした!
ダイゴ「!」
6号「強敵への常套手段、ですね」
カルマ「あー。最近ずっとこればっかじゃね?」
あいての ボスゴドラは たおれた!
アリス「2:2か……分が悪いな」
見れば、まだダイゴの腰元には3つのボールが装着されている。残りの手持ちの数こそ一緒だが、6号は実質ノーカウントだからな。

ダイゴ「それでは古代生物の力をお見せしようじゃないか」
ダイゴは ユレイドルを くりだした!

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アリス「ゆん、啄ばめ」
ゆん「是非に」
鋼だけではなく、化石まで守備範囲ということか。つくづくやりにくい相手だな。
ゆんは あしもとの まきびしを振り払った!
あしもとの くいこんだいわを 振り払った!

ダイゴ「てっきりレジェンドばかりと思っていたけど、序盤鳥と来たか。面白い」
ゆん「そのお言葉、後悔なさらぬよう」
おうおう、うちの遊羽さんを怒らせちゃったねぇ。
モンスメグ「ダイゴさん大誤算☆」
ゆんの つのドリル!
いちげき ひっさつ!
あいての ユレイドルは たおれた!

ゆん「如何でして?」
ダイゴ「ほう……。言い直そう、オニドリル。キミも十分レジェンドだ」
一発でチャンピオンを分からせる系女子・ゆん
6号「よし!」
アリス「そこの実況役、そろそろスタンバっとけ」
6号「ちゃうわい!……ぬかりはありませんよ」
ここまで流れが良いとなると、そろそろ嫌な予感がするのが本能ってものだ。ダイゴは顔こそ爽やかさを保ってはいるがいい加減気が気でないはず。
ダイゴ「この古代生物は対となってるのさ!」
ダイゴは アーマルドを くりだした!

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ゆん「頑丈な殻に覆われてますね……同じ手は控えましょう」
ゆんはその鋭い観察眼で、しっかりと状況を冷静に見極めていた。
ダイゴ「切り裂け!」
せんせいのツメが はつどうした!
あいての アーマルドの げんしのちから!
こうかは ばつぐんだ!
アーマルドの ぜんのうりょくが あがった!
ゆん「斬、砕、滅ッ!
ゆんの はかいこうせん
こうかは いまひとつの ようだ……

アリス「もはやこれまでか。ゆん、よく頑張った」
ゆんは はんどうで うごけない!
あいての アーマルドの ロックブラスト!
5かいあたった!
こうかは ばつぐんだ!
ゆんは たおれた!
ゆん「半端で申し訳ございません……」
アリス「上々だよ。6号、行け!」
6号「はい!」

ダイゴ「おや。キミはレジロック……のコピーじゃないか」
6号「流石にばれていましたか」
ダイゴ「ぼくの目は節穴じゃないからね。でも正確な模倣のおかげで、レジ一族の秘密とトクサネロケットの謎にひとつ近づけた、そのことは感謝してるよ」
6号「……えへへぇ」
そこ、にやにやするんじゃない。
ダイゴ「しかし勝負は別だ。きみが誰であれ、容赦はしない」
アリス「構え!」
6号はその言葉を合図に、魔法陣を形成していく。

6号「我が爆裂運ぶは、滅びと颶風!さあ!!!その胸に刻むがよい!我こそはレジの一族!踊り狂う灰塵!
エクスプロージョン!!!!!!

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6号の だいばくはつ!
あいての アーマルドは たおれた!
6号は たおれた!

6号「あぁ……爆裂ってやっぱ気持ちいぃ……」
ドサッと倒れこむ6号とアーマルド、両者KO。ボクは、6号をボールへ戻す寸前に、しっかりと親指をグッと立てて彼女への称賛を送り届けた。

ダイゴ「なんて絶大な魔力……ここが特別な守護陣の上じゃなければぼくたちは吹き飛ばされているところだったよ」
あぁ、やっぱり万が一を考慮して対策してるんですね。
ダイゴ「さて!これでとうとう互いに残すは一匹となったようだね。では、頂上対決と赴こうじゃないか、いざ決戦のバトルフィールドへ!」
モンスメグ「KBF☆」

ダイゴは メタグロスを くりだした!

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モンスメグ「きみがラスボス?あたし倒す役ね、つまり主人公☆」
メタグロス《サーチーーー敵対物質を検知しました》
アリス「怒らせるな怒らせるな」
ダイゴ「さぁ、はじめよう!」

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モンスメグ「すーっ」
モンスメグの ほたるび!
とくこうが ぐーんと あがった!
あいての メタグロスの しねんのずつき
しかし こうげきは はずれた!
モンスメグ「当たらない☆」
ひょい、っと身軽に避けていくメグ。電気信号を集中させた彼女に命中99以下の攻撃は当たらないといっても過言ではない。

モンスメグ「エレキテル☆エレクトリック」
モンスメグの でんじほう
あいての メタグロスは まひしてわざがでにくくなった!
ダイゴ「これならどうだい!」
あいての メタグロスの じしん!
モンスメグ「うわっと!」
天井に静電気を張り巡らせると、そこに身体を固定させることで地震から避難に成功し大ダメージをかわすメグ。その機敏な動きは正に雷神そのものであった。

ダイゴ「やれやれ、君に常識は通用しないね」
モンスメグ「常識なんて誰がキメたの?」
モンスメグの ばくれつパンチ
あいての メタグロスは こんらんした!
あいての メタグロスは こんらんしている
からだが しびれて うごけない
アリス「っし、いけるぞ!」
ホウエン地方最強のトレーナーが操るホウエン地方最強のポケモンを相手に、完全に自分のペースに巻き込ませているメグはだれが見ても伝説そのものだろう。
あと一撃が入れば、ジ・エンドってね!

ダイゴ「やむを得ないな……この勝負、最後まで立っていた方が勝ちだ!」
アリス「いったい何を」
モンスメグ「は!ありすちゃん、伏せ……あたしが守ったほうが速い!」
気を取られているうちに、ボクはいつの間にかメグに抱きかかえられて彼女の胸の中に包まれていた。そして、6号の爆裂魔法がリピートされたかのような轟音と地震が発生した!ボクは反射的に彼女にぎゅっとしがみついて目を瞑った。

あいての メタグロスの だいばくはつ!

モンスメグ「やばば~!☆」
アリス「くぅっ」
ダイゴ「あはは!さぁどこまで持つかな!?」
瓦礫がいくつも落ちる音が聞こえてきた、この被害は先ほどの差ではない。まさかダイゴ、この施設の守護陣とメタグロスの制御コントロールを切ったのか!?
抱きしめられたままでも、身体が宙に浮いている感覚は心臓の飛び跳ね方で分かった。ポケモンリーグが……崩壊している!
モンスメグ「ありすちゃん!ゼッタイゼッタイ離さないで!」
メグは空中を走っていた?そう思ってしまうような風の流れと感触が感じられた。もしかすると彼女の持つ強大な電気と空気抵抗をゼロにできるスキルなどなど全てを駆使すれば、空を走って渡ることが出来るのかもしれない。今は彼女から薫る椿の香りしかハッキリと感じ取られないのだが。

どこか遠くか、近くか、距離感がつかめないが声が聞こえてきた。
「おいダイゴ、これはやり過ぎだろ?!」
「はは、真剣勝負さ」
「おー、サマヨールぅ空に浮かべてたのしいねー」
「ひ、非常識ですわよ!」
「我が船は宙の海も渡れるか見よう」

崩れ落ちた先は、おそらくサイユウの花畑楽園になるのか?はたまた海?
いやそうでなくちゃ死んじまうから困る。しかしそんな都合よく飛ばされる軌道へと修正できるのだろうか?こうなったら、メグに頼るしかない。ボクは勇気を出して顔を上げて目を開いた。
アリス「めぅ……うお、むりむり吐きそう」
自由落下している最中らしく、それも急速度で落ちていく視界が飛び込んできた。
モンスメグ「ありすちゃんでもメグちゃんの服汚したらコロすよ?」
アリス「言うてる場合か……なあ、これ助かりそうか?」
モンスメグ「がんばって海の上まで近づいてみたけどー、ギリギリ崖にぶつかっちゃうかも☆」
おおおおおおおいっ!?最後に見た光景がサイユウの空とか嫌なんですけど!?
グレアットとゆんは力尽きて休んでいるし、カルマに時渡りの能力はない。
万事休す……!
モンスメグ「りばーすしないよーに、せめてちゅーしてあげるからね☆」
アリス「いい!だったらその余裕でもうちょっともがいて!」

その瞬間、リュックに入れていた水晶ーRURUから受け取ったアイテムーが光ったのを目の端で確認した。
モンスメグ「わわ、まぶしっ!」
アリス「なんだ!?」

気がつくと、ボクとメグは誰かの上に乗って空を飛んでいた。
アリス「た……助かったのか?」
モンスメグ「魔女の宅急便☆彡」
ボクは、じりじりと近づいて乗せてくれた正体の顔を拝む。

 

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?????「あ。無事?」
ポケモン……だろうか?
アリス「あぁ、ありがとう。命拾いしたよ」
モンスメグ「てんきゅーべりーまっち♥」

?????「そのしずくに魅入られてきたの」
そういえば、さっき発光していたな。この水晶はいったい……。
?????「ビアンカね、それ探してたんだ。あとで返してもらえる?」
この少女は、ビアンカという名前らしい。そんなポケモンは聞いたことがないな。だとすれば、また別種の飛行物体だろうか?
アリス「いいよ、命助けてもらったんだしお返しするさ」
ビアンカ「ありがと!」
前を見ると、美しい夕焼けが海を照らしていた。美しい逢魔が時だ。

モンスメグ「ねね、ビアたんはどっから来たの?」
ぐいっと身を寄り出すために、ボクをあすなろ抱きすると首を伸ばして質問を投げるメグ。さっきまで激闘を繰り広げて空中浮遊していたというのにどこからそんな元気が出てくるのか不思議でならない。
ビアンカ「気になる?だったらいまから連れてってあげよっか」
モンスメグ「いくいくー♪」
勝手に話が進んでいってる。もう反論する気力もないわ。
それにしても、あんな大騒動を起こしておいてダイゴたちは無事なのだろうか?心配するに越したことはないが、もしボクの殿堂入りデータが記録に残らないのであればとんだ取り越し苦労になるんですけど。

ビアンカ「じゃあ、ビアンカの生まれ故郷へ送ってあげるね。水の都・アルトマーレへ!」

西邑祭典編END

~~~♪~~~

チャーミングな翼を引き下げて登場
無敵で素敵な衝撃 刺激的な少女
誰もが自然と回りだす神様だって踊りだす
揺れる会場燃える会場ほら案の定
Peace Enjoy!

僕ら時々日々の隙間に彷徨うことだってあるだろう
そんなときパッと目の前そっと照らしてくれるある光
つまらないネタばっかり寄付してちゃつまらない
そんなにハマって抜け出せなかった昨日までの僕ら

爪なんてなくてもいいのさ
空なんか飛べなくていいのさ
僕らこのパーティがあればそう何にでもなれるのさ!

Come On!

Magic 君の紡ぐ魔法は
Burning 僕を熱くする
Playing それはちっぽけなんだ
だけども世界に花を咲かすさ

Ride On 闇を駆け抜けてく
Supreme 愛と空すべて
受け取るすべてがまるでメッセージ
照らしていてよ最後まで

握った手のひらから伝わるのさ君が好き

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NEXT

 

※ ビアンカのイラストは、冷水ゆき様から直接許可を頂いてお借りしました。
この場を借りて、感謝します!

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