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《Ride On The City》救星の明るい夜 Part20

西邑祭典編Ⅲ


ポケモンリーグ・麗の間

モンスメグ「さっむーい★」
グレアット「私が灯しましょうっ」
6号「グレア、もういいのですか?」
グレアット「はいっ」
カルマ「んじゃかわりにぼく寝とくから」
ゆん「お疲れ様です」
アリス「よし、行くか」

プリム「わたくしは四天王のプリム。強き相手を求めて北のシンオウからはるばる南のホウエンまで来ましたが、みな満足のいかない相手ばかりで簡単にこの地位まで上ってしまいましたわ。あなたはわたくしを満たしてくれる強さをお持ちで?」

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プリムは オニゴーリを くりだした!

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モンスメグ「いっきま~す☆」
オニゴーリはこおり単一、カンナと違って純粋に氷使いというところか。できればグレアットの炎で溶かしつくすほうが良かったのだが、メグにまだ出番が来ていなかったからな、ここは彼女にメインを譲ってやろう。

プリム「その雷雲はライコウですか。よろしいですね、わたくしに相応しき相手!」
モンスメグ「シークレッツ☆デュアル!」
ばくれつパンチの一撃目を床へ打ち込みその衝撃が伝わる刹那に二撃目を打ち込むことで抵抗をゼロにし、防御を許さない強烈な格闘の奥義が地響きとなってオニゴーリに放たれる!
モンスメグの ばくれつパンチ
こうかは ばつぐんだ!
あいての オニゴーリは たおれた!
6号「おお!瞬殺!」
ゆん「幸先がよろしいですわ」

プリム「命中精度の悪いばくれつパンチを同時に連続で殴打し、敢えて直接ではなく範囲攻撃とすることであなたのもともと持つ電波によりウェーブを正確に流し込んで必中とした訳ですね。素晴らしい!」
たった一回見ただけでそこまで理解するとは、相当の実力者じゃないか。
この貴婦人、伊達に強者を追い求めていないな。
プリム「それでは、銀世界へご招待しましょう」

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プリムは グレイシアを くりだした!
グレアット「はう~。かわいいですっ!」
6号「わ、私だってかわいいもん!」
どこで張り合ってるんだナンバーシックスさんよ。
モンスメグ「でもその子も格闘に弱いよね☆」
プリム「うふふ……」
モンスメグの ばくれつパンチ
グレイシアは素早く氷の壁を操り、波紋のバリアを形成した!
グレイシアの まもる!
グレイシアは まもりのたいせいに はいった!
モンスメグの こうげきは はずれた!

ゆん「見切られてしまいましたか」
プリム「わたくしに同じ手は通用いたしません。それにその技は一度に二回打ち込むもの、PPの消費も倍ですわ。残すPPはひとつ、その技は繰り出せませんね」
アリス「くっ」
こうなってしまっては、いちかばちかレールガンで戦うしかないがグレイシアは特殊防御に秀でたポケモン。さすがのメグであっても一発じゃ厳しい。それに雪を降らされると特性によってその身を銀世界と同化させて隠れてしまう、そうなれば二度と攻撃は当たらない……。
モンスメグ「ちゃーんとトリセツはよく見た?」
プリム「なんですって!?」
モンスメグの ばくれつパンチ
こうかは ばつぐんだ!

三撃目がグレイシアを直撃した。い、いまのはいったいどこから?
モンスメグ「パー☆」
メグの拳の形が開いている……?
そうか!シークレッツデュアルを撃ったさらにその直後に、エネルギーが残っていた手のひらを押し込むことによって、ゼロとなった抵抗に空気を送って衝撃波を発生させたのか!
この攻撃はいわば……
モンスメグ「シークレッツ☆トライ」
あいての グレイシアは たおれた!

プリム「お見逸れしました、半端に残ってしまうひとつのPPを無駄なく活用したその閃き。応用力。そしてそれを最大限に引き出せるあなたのポテンシャルを。わたくしのこのアイスを蕩けさせてごらんなさい!」

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プリムは ユキメノコを くりだした!
モンスメグ「ゆきめちゃーん☆」
ユキワラシが特別な力を得て進化することによって、先のオニゴーリではなくユキメノコへと姿を変えるという。
その冷気はマイナス50度にも及び、噂では雪山で遭難した無念が乗り移ったともいう。

プリム「舞い散りなさい」
あいての ユキメノコの オーロラヴェール!
ぶつりと とくしゅの いりょくがよわまった!

モンスメグ「レール☆ガン」
モンスメグの でんじほう
ユキメノコは しびれて わざがだしにくくなった!

6号「全然効いていません!」
グレアット「ですが麻痺こそは負わせましたっ!」
プリム「良い技です。しかし極寒の雪原においては身体の自由が奪われるのは至極当然のこと、わたくしのユキメノコには通じません」
あいての ユキメノコの こおりのいぶき
きゅうしょに あたった!
ゆん「素早さの影響も受けていません!」
アリス「これが銀世界の骨頂か」
モンスメグ「だったらメグの歌を聴け~☆」
モンスメグの うたう!
ユキメノコは すでに まひしている
プリム「おやおや、状態異常の重ねがけは発生しませんよ」

あいての ユキメノコの こおりのいぶき
きゅうしょに あたった!
モンスメグ「ぐぬぬ
6号「せめてあのベールを剥がせれば……」
メグレベルの電撃すらも威力を半減できるあのオーロラのヴェールは、財団の持ちうるバリアーと遜色ない防御力を誇っている。あれを突破しない限り、有効打は生まれない。
グレアット「もしかしたらっ……」
6号「どうしましたかグレア」
グレアット「アリスさん、この部屋リーグが用意したにしてはあまりにも冷えすぎていると思いませんかっ?」
アリス「カンナのいた氷の間に水場があるのと同じじゃないのか?」
それぞれ、四天王ごとにその特色を示すルームを自らコスチュームしてあるのは当たり前のことなので特段気にしてはいなかったが、確かに言われてみればメグは入った瞬間に寒気を訴えかけていたな。そういえば、オーロラベールという技はこの地方ではなくここから遠く離れた雪原の地方発祥だったような……詳しくは知らないがひょっとして発動条件があるのか?
ボクはなかよしバッヂの通信機能を用いてマサキのPC経由でネットワークへの接続を試みた。

プリム「ふふふ、ここまで耐えてこられたのはあなたが初めてですよ。強きポケモンと試合をできたことに感謝を込めて最後にとっておきをお見せしましょう」
あいての ユキメノコの ぜったいれいど
モンスメグ「うわわわっ!」
メグは瞬間凍結していく空間から必死で逃げ出して回避しようと走り回った。
アリス「そうか!メグ!雨を起こせ!」

モンスメグ「あっめあめふっれふれ♪らん、らん、るー!☆」
メグは凍っていくフィールドを使って雷を起こすことで、上空に昇った蒸気から雨を起こした。次第にバトルフィールドの天候が雨へ変わっていく。
プリム「なんと……やりますわね」
ユキメノコを包んでいたオーロラが消え去っていった。あれは、彼女の持つマイナス50度の銀氷の吐息によって超極小範囲に起こっていたあられ状態から作り出されていたベールだったのだ。
ゆん「雪溶けの季節が訪れましたわ」
モンスメグ「鳴り響けRAI-MEI☆」
モンスメグの でんじほう
ユキメノコは たおれた!

プリム「賞賛に値します」
アリス「グレアットが気づいてくれたおかげだよ」
グレアット「えへへっ」
モンスメグ「メグちゃん全抜き~、ぶいぶいっ☆」
プリム「流石はカントーリーグ本部の覇者だけはありますこと。わたくしの腕がまだまだ未熟であること思い知らされました、次へお行きなさい」

~~~

6号「いよいよ四天王ラストですね」
カルマ「ふぁ、だりぃ」
グレアット「おはようございますカルマさんっ」
モンスメグ「このままつっぱしっちゃうZE☆」
ゆん「順番的に、私にスポットライトが浴びそうですね」
アリス「そいつはどうだろーな」

ポケモンリーグ・碇の間

船上を模ったようなデザインの部屋だった、まるでアトラクションの一室のようだ。
取り付けられた舵を回しながら背中で熱き思いを語る男が待っていた。

ゲンジ「お嬢さん。この船は今宵嵐で荒れるぞい、しっかり己の信念を貫いてしがみついておけい」

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ゲンジは フライゴンを くりだした!

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ゆん「参ります」
ゲンジ「砂漠の精霊よ!波を逆巻け!嵐を吹き起こせ!海上に砂漠を生み出すのじゃ!」
あいての フライゴンの すなあらし!
すなあらしが おこった!
ゆん「私も吹雪かせましょう!羽ばたきに風を!暴風を!冷風とならん!」
ゆんの ふぶき!
こうかは ばつぐんだ!
すなあらしが ふきあれる!
すなあらしが ゆんを おそう!

モンスメグ「最初からクライマックステンションマックス~♪」
6号「ですが弱点を的確に突けるゆんさんが優勢です!」
フライゴンオニドリルの戦いか……なぜだろう、哀愁漂うのは気のせいか?
ゲンジ「船旅というものは危険が常に付き纏う。それは奈落の海だけではない、天上からの自然災害にものう!」
あいての フライゴンの いわなだれ
こうかは ばつぐんだ!
ゆん「きゃっ!」
ゆんは ひるんだ!
すなあらしが ふきあれる!
すなあらしが ゆんを おそう!

グレアット「ゆんちゃんっ」
カルマ「地の利の差で優劣が覆ったじゃんね」
まさしく力とチカラのぶつかり合いだった。これが、これこそが本来のポケモン勝負!ボクは久しぶりにハラハラとしていた、闘争心が柄にもなく燃え上がっていた。
ゲンジ「沈めぃ!」
あいての フライゴンの いわなだれ
しかし こうげきは はずれた!
ゆん「その軌道は見破りました」
ゆんの ふぶき!
こうかは ばつぐんだ!
あいての フライゴンは こおりついた!

6号「やった!」
モンスメグ「フリーズしちゃったら何もできないよ☆」
アリス「やめろなぜかその言葉は刺さる」
カルマ「…………」
ゲンジ「いついかなる場合においても船員の命を守ることこそキャプテンの務めじゃ!精霊よ、今こそ灼熱の嵐を起こせい!」
フライゴンの内に秘めたる砂漠の歌声が、さざめきを起こして体温を急上昇させていく!フライゴンのこおりがとけた!
あいての フライゴンの かえんほうしゃ
ゆん「く……ものすごい熱量を感じます」
モンスメグ「うわうわ、すっごいアツい★」
6号「熱に浮かされて舵を取りましたね」
ゆん「しかし、これで仕舞いです!」
ゆんの ふぶき!
こうかは ばつぐんだ!
あいての フライゴンは たおれた!

どうにか最初の1匹を取ったが、ゆんは既に満身創痍だった。次に一撃をもらえば確実にその翼をもがれて大地に墜とされるだろう。
いや、ボクが弱気になってどうする!ボクもいわばこいつらのキャプテンなんだ、気をしっかり持てアリス!!!

ゲンジは ボーマンダを くりだした!

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ボーマンダの いかく
ゆんは こうげきりょくが さがった!

ゲンジ「なぜ海賊を続けるか。それは飽くなき切望と夢を追うためじゃ。こいつは幼いころから翼に憧れ、憬れ、あこがれて恋い焦がれてその身を焦がして、遂にひとつなぎの財宝を手にした。いわば、血に濡れた三日月よ」
ゆん「大空を夢見た竜、ですか」

あいての ボーマンダの ドラゴンダイブ
6号「うぅぅぅ、凄い殺気です!」
グレアット「こんなのまともに受けたらっ!」
ゲンジ「散るがよい」

ボクは、まるで走馬燈のようにゆんとの冒険が頭を駆け巡った。
キョウとの対峙……サカキ様との死闘……ポケモンリーグでの洗礼……
そして、全ての飛行タイプへの希望を。
アリス「ゆん! 飛 翔 し ろ !」
これは、ボクが彼女へ送る本気の命令だった。

ゆん「ボーマンダ様。子供の頃を思い出したことはありますか」
ボーマンダ「ッ!」
ゆん「あの感触、あのときの言葉、あれからの気持ち。あなたは成長していくにつれ、膨れ上がる翼への夢のために、何を失いましたか?何を捧げましたか?」
ゆんは、ボーマンダの殺気を閉じ込めた。ドラゴンダイブは失敗に終わった。
ゆん「夢叶いし時には、もう生物として大事なココロ・理性・魂は全てその炎に焼かれただ暴走するだけの哀しき獣……それは気高き龍と呼べるのでしょうか?」
静かに、諭すように、それでいて鋭い言葉が突き刺す。
ゆん「眠りなさい。そして……」

ゆんの つのドリル!
あいての ボーマンダは たおれた!
ゆん「ゼロからやり直しましょう」

いちげき ひっさつ!

グレアット「ゆん、ちゃんっ……」
ゆん「さぁゲンジ様、最後まで楽しみましょう。この船旅にターミナルはありませんよね?」
ゲンジ「グハハハハ!良き仲間を持ったのお嬢さん!ではこの儂最高の司令塔と戦ってもらおう!」

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ゲンジは リザードンを くりだした!
ゆん「美しき翼です」
ゲンジ「こいつの動力源は、トレーナーとの絆。そして、自身より弱きものへこの炎を向けることはない高潔さを持っておる。リザードン、どうだ?」
リザードンは、ゆんを眺めると首を横に振った。
ゆん「私では力不足、でしたか。ありす様、ここまでのようです」
ゆんは微笑み返し、リザードンへ一礼をするとボクのもとへ帰ってきた。

アリス「充分よくやった」
ゲンジ「リザードンよ、誰と闘いたい?」
リザードンはボクの仲間を一瞥する。そして、火球がある一人へと飛ばされた!
被弾した少女は、その火を自らの翅に取り込んで自分のエネルギーへと移し替えると不敵な笑みを浮かべる。

グレアット「ふふっ……」
そして、翼の炎を大文字の形へ描くと戦場へ飛んでいく。
奇しくも、ほのお/ひこうタイプ同士の決闘となった。
6号「グレア!負けないで!」
モンスメグ「悔しいけどグレアたんなら出来るよ☆彡」
カルマ「あーあー、熱いねぇ」
ゆん「この勝負を見届けることが私たちの役目です」
ボクは、気高き神へとエールを送った。
アリス「グレアット!信じてるぞ!」

ゲンジ「儂の口からはもう何も言うまい。リザードン、思うようにやれ」
リザードン「ぐおおおぉっ!」
グレアット「私が、皆様を導きますっ!」
いま、両翼のプライドを賭けて決闘のゴングが鳴った。

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あいての リザードンの りゅうのまい
グレアットの にらみつける!
あいての リザードンの ぼうふう!
グレアットの ゴッドバード
あいての リザードンの ドラゴンクロー!
グレアットの じんつうりき!

両者ともに一歩も譲らない、熾烈を極めた熱戦となった。いまだにどちらも倒れる気配はなく、かといって油断も慢心もしていなかった。お互いの戦闘はまだまだ続いた。

6号「すごいです……これが”戦い”……」
カルマ「この泥臭さが醍醐味じゃんね」
ゆん「互いにまだ致命傷は許してません」
モンスメグ「たぶん一発一発メグのレールガンくらいあるんじゃないかな☆」
アリス「…………」
ゲンジ「…………」

この勝負、精神力が問われている。心の強さ、挫けなかった方に勝利の女神が微笑む。
だからこそ、マスターであるボクとゲンジは片時も目を離してはいけなかった。ほんのちょっとでも信じ抜けなかった方が敗ける……!

グレアット「はぁ……はーっ!」
リザードン「ふしゅぅ……!」
グレアット「リザちゃん……私は幸せですっ」
リザードン「がうぅ?」
グレアット「あなたのことはカントーに居た頃から少なからず意識していました。そして今地方を超えて、こうして互いの炎をぶつけ合えて……ひとつの夢がかないましたっ」
リザードン「ぐおおっ!」
グレアット「それに、あなたは良いパートナーを持てましたね。あなたの強さはイコールマスターへの信頼。私とここまで立ち向かえるなんて、相当固い結束をお持ちなのでしょうっ」
リザードン「がおおぉ」
グレアット「えっ?……やだ……ふふっ、私だって負けていませんよ、ええっ。私の強さはあなたとは反対にマスターから私への信頼と信仰ですからっ」
リザードン「ぐるるるっ!」
グレアット「…………いいんですかっ?」
リザードン(お主と交えられたこと、我が生涯の誇りとしよう)

グレアット「ではーーー終焉をっ」
グレアットの せいなるほのお!
あいての リザードンは たおれた!

ゲンジ「グハハ……リザードンのやつめ、負けたというのに勝ち誇ったような顔で眠ってからに」
アリス「気持ちだけで言えば、あなたが上でしたよ。キャプテン」

グレアット「愛の源である神よ、
限りなく愛すべきあなたを、
心を尽くし、力を尽くして愛します。
また、あなたへの愛のために人をも自分のように、
愛することができますように、
神よ、私の愛を燃え立たせてくださいっ

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~~~♪~~~

チャーミングな翼を引き下げて登場
無敵で素敵な衝撃 刺激的な少女
誰もが自然と回りだす神様だって踊りだす
揺れる会場燃える会場ほら案の定
Peace Enjoy!

僕ら時々日々の隙間に彷徨うことだってあるだろう
そんなときパッと目の前そっと照らしてくれるある光
つまらないネタばっかり寄付してちゃつまらない
そんなにハマって抜け出せなかった昨日までの僕ら

爪なんてなくてもいいのさ
空なんか飛べなくていいのさ
僕らこのパーティがあればそう何にでもなれるのさ!

Come On!

Magic 君の紡ぐ魔法は
Burning 僕を熱くする
Playing それはちっぽけなんだ
だけども世界に花を咲かすさ

Ride On 闇を駆け抜けてく
Supreme 愛と空すべて
受け取るすべてがまるでメッセージ
照らしていてよ最後まで

握った手のひらから伝わるのさ君が好き

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