Wonderland Seeker

スマホの子はTOPを見てね

《Ride On The City》救星の明るい夜 Part1

コガネシティ一角

カントー地方でのミッションを終えてからしばらくが経った。

財団とコガネの市長兼ジムリーダー・アカネの援助によって、複数人がゆとりをもって住まいを持てるホームを構え、ボクはグレアットとモンスメグ、6号にゆんと、5人で特段慎ましくもなく一緒に暮らしていた。

そんなある日のこと。

サカキ様が修行に出向き、組織を編成したことにより
財団の実質トップとなっていたエリカ様から一報が届く。

f:id:Alice_Wreath:20210831062014j:plain

ごきげんよう、アリスー
アリス「お久しぶりです、エリカ様」
ーあれからいかがお過ごしですの?ー
アリス「平和ですよ。日々楽しく騒がせてもらっています」

主にメグと6号が。

ーそれは何よりです。ですが、わたくしは平和ではありませんわー
アリス「どうかなさったんですか?」
ー最近ホウエンの方が不穏な様子でして、どうもまだ保護していない伝説のポケモンたちに原因があると踏んでいますわー

まだそっちは手つかずだったのか、意外。
そういえば本部はカントーにあるから、まだまだ各地方の組織を手玉に取っただけに過ぎず、神出鬼没だったり決まった条件下でないと姿を現さないと言われるー伝説のポケモンーの保護までは時間が足りないのかな?

ーそこで、ポケモンに愛される才能を持ったあなたにお願いがありますー

どうしよう、とてもイヤな予感が胸をよぎる。

ホウエンに住まう伝説のポケモンたちを可能な限り保護してもらえませんこと?ー

やっぱりね。
アリス「ちなみにお断りすると」

ー……いえ、これはあなたに頼むしかほかありませんのー

珍しく言いよどむエリカ様。これはただならぬ理由がありそうだ。
アリス「というと?」

ーうゅみの具合がよくありませんわー
アリス「え!なにがあったんですか!?」
うゅみは他ならぬボクの仲間だ。彼女になにかあればボクも只事ではない。

ー原因ははっきりと掴めていませんが、うゅみほどのエネルギーをもったポケモンを衰弱させるほどの強大な力がホウエンから放出されていることだけは観測できています。その原因を究明するためにも、ホウエンで神秘的なマナを持っていると思われる伝説のポケモンを調査してもらいたいのですわー
アリス「わかりました、それなら早速任務に向かいます」
ーお願いしますわ、こちらでも情報が判明次第お送りしますー

慌ただしく通信が切れた。
これは緊急事態だ、エリカ様の命ではなくボク自身の意思で動く物語になる。
あいにくホウエン地方には明るくないが、うゅみの為なら本気を出そう。
あまりに距離が離れているから、なかよしバッヂには頼れないが……
ボクには心強い仲間たちがいる。
まずは、その仲間たちを招集しに行こうか。
みんなの個室をひとつひとつ覗くが、ゆん以外はやはり出払っているようだった。

アリス「ゆん!」
唯一家に残っているゆんに声をかける。
清掃をしていたゆんは、ボクの珍しい焦燥した声色と様子に驚いて手に持っている羽根箒を落としていた。
ゆん「はい?どうしたのよアリスちゃん」

 

ゆん ⇒
オニドリル。財団としての最初のパートナー。
落ち着いた雰囲気と気の強い鋭さを兼ね備えた性格。
とりタイプ最弱の名を払拭し、埋葬から乗り越えて希望を手にした。


アリス「緊急要請だ、あいつらを呼び戻す」
ゆん「落ち着いて。いったいどうしたんですか」
ボクは、エリカ様との会話をかいつまんで話す。
ゆん「なるほど……それはことを急ぐわね、飛びましょう」
急いで身支度を済ませると、翼を広げてボクを乗せたゆんはみんなの行き先へと向かって空を飛んでくれた。
アリス「こっから一番近いのは誰だ?」
ゆん「ろくちゃんを迎えにいくわ、エンジュへ行っているはずよ」

あいつこっちに来てから、コガネ百貨店でショッピングとエンジュの美容室ばかり往復しまくってるもんなぁ。
ここはなかよしバッヂに搭載しているTM17が機能するから、おこづかいには困らないのをいいことに浪費ばっかしている。むやみに爆裂しなくなったのは良いことだがかえってそっちに爆裂しないでくれ。
立ち並ぶいくつもの塔や寺と同時に、エンジュシティの古風な景色が見えてきた。
美容室は確か、5人の舞妓はんが経営している場所のはずだ。
クノエジムのマーシュの生まれた家にして、彼女が経営しているブティックチェーンの本店。
入口の前に着地すると、ゆんと一緒に入店する。

f:id:Alice_Wreath:20210831061914j:plain

 

コモモ「おいでやす、あら可愛らしいお客さんやこと」
タマオ「金髪にピナフォアの衣装……もしかしてマーシュはんのお得意さん?」
コウメ「そうに違いあらへんわ、今日は空いてるさかいゆっくりしてって」
サツキ「ようこそおこしやす、どないしはったん?」

なんかおいてけぼりで勝手に舞妓はんたちの会話が進んどる。
どうも、マーシュが紹介してくれたのか有名になっているようだった。
ボクは、サロンしに来たわけではない旨を伝えて6号が来ていないか尋ねた。

サツキ「あらぁ、あの子?サクラがいまメイクしてあげてるはずやわ。もう少し待っていてあげてな」
そう言われると、シックな作りをしたベンチに誘導してもらってふたりちょこんと座って待つことにする。
急いでるっつーのに、変わらないマイペースさだねぇ全く。
なんか毒気が抜けてきちゃったよ。

ゆん「いいところですね、趣があって落ち着きます」
コウメ「おおきになぁ」
アリス「あいつどれくらいここに来るんですか?」
ちょっと気になったので小耳に挟んでおくことにした。
タマオ「せやなぁ。ちょっとしたお色直しも入れたら毎週きはりますわ」
完全に常連やんけ。
こういうとこ安くないんだから、ちったあ気を遣ってくれませんかね。
経済感覚も爆裂してんのか?

サクラ「あがりましたぁ」
などと心で愚痴を垂れているうちに、終わったらしい。
担当していたサクラという舞妓はんが出てきた。
6号「ふっふっふ……完璧な仕上がり!私の伝説はここから始まる!」
こいつも出てきたみたいだな、よし。一発かましてや……

f:id:Alice_Wreath:20210831063046p:plain


アリス「だれ?」
ゆん「まあ、イメチェンしたんですね!」
サクラ「しっぽとツノは、取り外せますさかいね~」

へー、じゃあ髪を青く染めて羽の髪飾りをつけただけなのか。
相変わらず瞳はカラコン入れたまんま……
じゃねーよ!だれだよ!
まさか、こいつをレジロックですって言わないといけないんか!?

6号「おや来ていたんですか。どうです、この脱皮したての蛇のごとく生まれ変わった私の姿は!惚れ惚れしてしまったでしょう?」

↓いままでのカッコ

f:id:Alice_Wreath:20210919222839p:plain

6号 ⇒
レジロック。現在の仲間。
兵器として運用された過去から、敬語で人見知り。
爆裂魔法をこよなく愛し、それしか使わない。
得意技はエクスプロージョンこと《だいばくはつ》

アリス「お前なぁ……ほんまええ加減にせえよ」
ボクは、6号の頭を軽く小突いた。
ゆん「どうどう、あまり言わないであげて」
6号「なんなんですかいきなり!少しは褒めたらどうですか!」

褒める前に、褒められない要素のほうが際立つんだよ。
これどーすんの。魔女っ娘として確立したと思った矢先に、登場早々デザインチェンジ
とか色んな方面に申し訳が立たないぞ。

アリス「はいはいかわいいね」
6号「酷い!棒読み!投げやり!」
アリス「とりあえずせめて帽子は被ってろ」
6号「はい。全くもう……あなたとエプロンドレス合わせたのに……
ゆん(あらあら)←鳥なので耳がいい
サクラ「ほなお料金いただきますね、150160円になります」
アリス「は?」

 

~~~~~~~~~~

 

6号「たすけてー!ボールに、ボールに仕舞ってくださぁい!」
アリス「よし、2人目を集めに行くか」
6号をゆんの翼にロープでぶら下げて吊り下げたところで、飛行をする。
風を全身で浴びれてさぞかし気持ちいいだろう。
ゆん「かわいそうに……次はメグちゃんね。たぶんエンちゃんとスイちゃんのお二人とレースをしてるんじゃないかしら」

うん、なんとなくそんな気はしてた。
毎日のように3人仲良くかけっこしてるらしいからな。確かトレーナーに最初に見つかったほうが負けとかなんとか。
会えない日は、この散財女と一緒に百貨店でショッピングして日々をエンジョイしている。こいつと違って同じ買い物でも、ボクやグレアット達に衣装やコスメをプレゼントしてくれるぶん可愛げがあって印象は悪くない。
アリス「どのあたりにいるか掴めるか?」
ゆん「ひきゃくさんからお借りした地図を見るわ」

ひきゃくさんとは、コガネシティのゲートを拠点に郵送をしているオニスズメのことだ。ジョウト津々浦々メールを迅速丁寧に送るためにGPS追跡付きのマップを携帯しており、ゆんも同じオニスズメ一族としてお手伝いしているためそのマップのスペアをひきゃくから借りて持ち歩いている。
そして何処にいるかわからなくなるモンスメグに、こっそりとGPSを付けているのでマップを見れば一目瞭然って寸法らしい。

ゆん「んっと……いかりのみずうみに居るみたいですね」
アリス「ギャラドス感電死したりしてない?」

いかりのみずうみ

f:id:Alice_Wreath:20210831070852j:plain


モンスメグ「くふふ~♪いあいぎりしなきゃ入れないうえに入り組んでるここだったら、見つかりっこないもんねー。メグちゃんてんさーい☆」

 

f:id:Alice_Wreath:20210919222823p:plain

モンスメグ ⇒
ライコウ。現在の仲間。
ロマンチストでおしゃれ好き、プライドが高い。
☆マークを多用した独特な口調でしゃべる。

得意技は《でんじほう

のろいのおふだが貼られていそうな家の茂みで隠れているメグちゃんの背後から、気配を消して呼びかけてみた。
アリス「バレてんぞー、モロバレル
モンスメグ「みゃっ!?」
ゆん「ふふ、私のするどいめは誤魔化せないわよ」
6号「やっと解放されましたぁ……」グルグル
モンスメグ「ありすちゃーん!ゆんゆんにろっくん☆彡」

フラフラダンスを習得した6号めがけて、勢いよく抱きつくメグ。
バランスを崩した6号は、メグとともにドサっと草原に倒れこんだ。
っていうか一目でよく6号ってわかったな。
モンスメグ「やぁん♡ドラゴンチックでキュートぉ♫」

モンスメグの ほっぺすりすりこうげき!
6号は からだがしびれて うごけない
6号「ち、近いですってばぁ!」
ゆん「仲良きことは美しきかな」
アリス「おー、その辺にしとけ。急ぎだからな」
モンスメグ「ちゅーだけさせて☆」
6号「んえぇ……?なにをいって、んむぅ……///」

モンスメグの てんしのキッス!
6号はこんらんした!
アリス「わーお。キマシタワー」

~~~~~~~~~~

ゆん「おふたりって仲よろしいんですね」
メグと6号はボールに保管されました。
アリス「あんまイメージなかったけどな」
ゆん「そうなのね。グレアちゃんは遠いから、速度あげるわよ」
アリス「遠い?いったいどこまで……って、あのー」

こおりのぬけみちもフスベシティも通り過ぎたんですけど。
え、まさかとは思うけどあの子第4世代の住処まで行ってるの?
そりゃあどおりでいつも帰りが夕焼け空になってるはずだ。
グレアたん、のんびり翔ぶからなおさら。

シロガネやま

f:id:Alice_Wreath:20210831143105p:plain


麓のあたりまで近づくと、何やら人だかりができていた。
なんとなく察しが付きながらも、洞窟の上から様子を見る。
人々の群れの中心には、赤髪灼眼の巫女の姿があった。

グレアット「神は、ファイヤーを通じて人々に恵みを与えることを約束せんっ!」
グレアット「さあファイヤーの名のもとに遣われた皆様、シロガネに祈りを捧げんっ。必ずや福音が届くことでしょうっ」

グレアットが、そう宣教すると老若男女も関係なく片膝を突いて両手を組み、シロガネ本山へと向かってお祈りを始めだした。
チャンピオンロードや、ともしびやまに居た時も同じように信仰させていたのだろうか、お見逸れした。
死角になる場所から眺めていたはずだったが、グレアットと視線が合ってこちらに気づいたように可愛らしく微笑んで手を振ってきた。

グレアット「本日のミサはこれにて終了ですっ、お疲れさまでした。気を付けてお帰りくださいねっ、足元が悪いので各地に私の聖火を灯しておきましたのでどうぞお気をつけてっ」

f:id:Alice_Wreath:20210919222804p:plain

グレアット ⇒
ファイヤー。パートナー。
物腰が柔らかく、統率力もある為慕われている。
日々欠かさずに信仰心を高め、皆を導く。

得意技は《ゴッドバード

教徒たちを見送ると、グレアットはふよふよと此方へ飛んできた。
ゆん「おつかれさま、グレアちゃん」
グレアット「ゆんちゃんもお疲れ様ですっ、それとアリスさんもお疲れ様ですっ」
にぱーっと、太陽のようにまぶしい笑顔であいさつ。
まさしく、神の遣いー天使ーに違いなかった。

アリス「お前普段からあーいうことやってんの?」
とりあえず、疑問をぶつけておく。
グレアット「はじめは、シロガネやまの霊力をお借りして戴くためにお祈りを日課としていただけだったのですけれどっ……誰かが知ったのか気がついたら人間さんがたくさん来てくれるようになっちゃいましてっ」
アリス「グレアのカリスマと努力の賜物だな」
グレアット「ありがとうございますっ、おかげさまで毎日が充実していますっ!」

見てるかメグちゃんに6号よ。
これが正しき伝説のポケモンとしての姿であらせられるぞ。
ちったあ見習ったらどうよ。

グレアット「それで、どうしてこちらまでっ?」
アリス「ああ、そのことについて話そうと思ってな」
近場の落ち着いた場所へ移動すると、2人をボールから出して事の経緯を話した。

グレアット「そうなんですか……うゅみさんがっ」
6号「エマージェンシーコールだったわけですね。善は急げです、さっそく向かいましょう!」
モンスメグ「愛と友情、勇気の大作戦☆Withホウエン♫」
アリス「それについてなんだが、ボクはあっちにゃ詳しくない」
その言葉に、察したように首を振る6号。
なるほど確かにお前はずっと閉じ込められてたんだもんな、知らないのもムリはない。
6号「ある程度でしたら、私でも町案内ならできますが。伝説ポケモンともなるとさすがに分かりかねます。」
アリス「手さぐりしながら行くか」
グレアット「うゅみさんへの想いを忘れなければ、きっとどこかで実を結びますっ!信じてみましょうっ!」

『おーっ!』

かくして、ボクたちはジョウト地方より遥か西の大陸。
緑溢れる自然豊かな地方・ホウエンへと向かった。

f:id:Alice_Wreath:20210831151019p:plain


コトキタウン、着弾!

アリス「ふたりともいけるかー?」
交代交代で、空を飛んでくれていたグレアットとゆんを気遣う。
ジョウト地方からセトグニ地方を跨って海を越えてきたのだ。
いくら、長距離飛行に耐えうる鳥ポケモンとはいえぐったりのはずだ。
きょうは、宿をとって休日にしよう。

グレアット「まだまだ大丈夫ですよっ」
これはウソ。ウソッキー
だったらせめて呼吸を整えろ。
ゆん「私も平気」
これはホント。つばめがえし。
さすが毎日飛脚してるだけはある。
ボクは、それぞれの手で2人の頭をポンっとしてやった。

アリス「ま、今日は移動日っつーことで休もうぜ」
ゆん「そうしましょ」
グレアット「ひゃ、はいっ!」
モンスメグ「えー、メグはランニングしたーい!」
6号「私も手ごろな場所で特訓を」
アリス「お前らは勝手にしてくれ……」
まずはポケモンセンターで、体力を回復させよう。
5人分のルームを取ると、ひとまず自由行動となった。
ボクは個室で佇むと、連れてきた4人のステータスでも確認することにする。
こっちにもジムとリーグはあるだろう、何をするにもまずはバッジ確保からだ。

グレアたんの能力は……と。

 

f:id:Alice_Wreath:20210831154052p:plain


一途な性格ってことは、陽気な性格と照合するはずだな。
ということは、素早さプラス補正の特攻マイナス補正……

特攻、マイナス……?
確かグレアたんって覚えてる技は

 

f:id:Alice_Wreath:20210831154851p:plain


そうだよな、ゴドバ以外は全部特殊攻撃だから……。

って、なんか花弁舞っとるぅ!?

え。どうしちゃったの!?
まぁイメージには、なんとなく合ってるし弱点補完もできるけども!

アリス「……メグちゃんでも見るか」

f:id:Alice_Wreath:20210831155124p:plain

 

あぁ、やっぱアホの子って認定されてる。
ほんとはアレで、結構プライド高くて博識なとこもあるけどな。
まぁ性格面だけで評価すれば妥当でしょう。
確か、むじゃきな性格と照合されたはずだから……。
すばやさプラスのとくぼうマイナスか。
うん、まぁ良いんじゃない?攻撃は最大の防御を地でいってるし。

f:id:Alice_Wreath:20210831155407p:plain


習得技に変化はなし、か。
うたって、ほたって、でんじっておくれ。

アリス「まぁ、あいつのも一応見ておくか」

f:id:Alice_Wreath:20210831155555p:plain


タイプ:ドラゴン

やっぱデザインだけじゃなくて完璧にハクリューじゃねえか!
いわタイプのアイデンティティどこに捨てやがった!
で、人見知りか。まぁそれは正しい。
さみしがりな性格に照合されるから、こうげき上方補正ってだけで十分やな。

f:id:Alice_Wreath:20210831155833p:plain


そっ閉じ。
しっかし、なんでハクリューの姿を選んだんだ?
伝説クラスにはある意味相違ないが、理由が皆目見当もつかん。
まあいいや、気にしないようにしておこう。


~~~そのころ~~~

グレアットの借りたルームにて。
6号「グレア、いいですか」
グレアット「6号ちゃんっ?入っていいですよっ」
6号「ふふ、どうですかこのニュータイプは!」
グレアット「はうぅ~♡すっごいかわいいよぉっ」ダキュ
6号「わぷ。そうでしょう、セキエイのときに反応を見ていましたからね」
グレアット「私の好みに合わせてくれるなんて幸せです~っ」
6号「えっへへ……一緒に寝ていいですか?」
グレアット「もちろんですっ!もう朝まで離しませんっ♡」
6号(クックック、これこそが真の狙いですよ)


~~~~~~

アリス「なんかとてつもない邪悪な念を感じた気がする」

最後は、正式にPTに加わってくれたゆんのチェックといこう。

 

f:id:Alice_Wreath:20210831160618p:plain


あなたも一途だったんですか。
今回のメンツはスピード型が多いこと。
先手を取るに越したことはないのでヨシ。

f:id:Alice_Wreath:20210831160820p:plain


あ、エアカッターがそらをとぶに変わってらっしゃる。
こっちも風を操る技なので間違ってはいない。
あとは変わりなしと。ゆんのはかいこうせんって、ワタルのカイリューみたいに追尾連射機能とかついていないだろうか?

アリス「こんなとこか。まぁどうせボクから指示は出さないからいいんだけど」
みんな自主的にノビノビとやっておくれ。
愛情の才能があっても、戦闘の才能がないのですよ。
ステータスチェックが終わったことだし、ボクにとって最も大事な
なかよしバッヂの守備範囲を見ておく。


f:id:Alice_Wreath:20210831161612j:plain


なかよしバッヂ ⇒
アリスが独自に開発した世界にひとつだけのアイテム。
一見、懐中時計に見えるが通信機能も搭載されている。
そして、条件を満たすことにより世界の認識を改変、
ずらすことが出来る禁忌のオブジェクトである。


うーん、ダメだな。
ボックスのニックネームにアセンブラできないし、
TM17の機能へもアクセスできないし、
この地方で認識改変させられる条件が分からない。
これがただのポケギアになっちまうとなると、
ボクはマスターボールをいっぱい持ってるだけの人だよ。
しゃーない、今回はあいつらに頼ろう。

あー、あいつらの様子でも見に行くか。
特にメグちゃん辺りが町から出てたら非常に困る。
土地勘全くないから探せないからな。

コトキタウン・町内

住民「むむっ!これは見たこともないポケモンの足跡!」
なんだって!?
まさか、メグちゃん草むらの方まで行っちまったのか!?
住民「と思ったら、私の足跡だったようだ」
ぶん殴るぞてめぇ。
こじんまりとした町を探索するも、そもそも目立った施設が何もない。
暇を持て余したメグがほかの町に飛び出していないか不安になってきた。

ゆん「あら、アリスちゃん」
外でフレンドリィショップの営業をしている店員と話しているゆんが、こちらに気づいて話しかけてきた。
アリス「休んでなくていいのか?」
ゆん「これでもクールダウンになってるわよ」
元気やねぇ。
ゆん「アリスちゃんこそ座りっぱなしでお身体痛めてない?」
アリス「柔らかくて座り心地いいからへーきよ」
ゆん「そ、そう」
少し照れた表情で、顔を伏せるゆん。
YMT。ゆんちゃんマジ天使。

アリス「メグどこ行ったか知らない?」
ゆん「メグちゃんだったら、あちらでジグザグマとひろいもの合戦してたわよ」
あいつ特性ものひろいにでもなるつもりか?
なにはともあれ、ゆんが見張ってくれていれば見失うこともないだろう。
踵を返して、ボクはポケセンに戻り
ゆん「いいもの拾ったら、真っ先にプレゼントするって」
アリス「かわいいやつめー」
ボクは、コトキタウン北部の草むらへと歩き出した。
後から配ってもらうのもいいけど、せっかくならその気持ちにトレーナー自ら応えてやろうじゃないか。あとめぼしいものを6号とかに取られたらくやしい。

103ばんどうろ
ジグザグマ「あ!ちょうちょだ!あ!おはなだ!メグ、メグ、あれはなに?」
モンスメグ「それはエネコのしっぽ☆」
おー、仲良くなって。エネコのしっぽが道端に落ちてるなんて、恐ろしい場所なんだなホウエンってとこは。
っと、メグの隣ではしゃぐ茶色い子を思わず二度見してしまった。

え?

ボクは、ジグザグマと思わしき生物を見て目を疑った。

 

f:id:Alice_Wreath:20210831172403p:plain


少女の、姿をしている……?
よく見ればポチエナケムッソも、みな何匹として元々の姿ではなく少女のフォルムで闊歩していたのだ。
一匹だけではなく、何匹も群れを作って……。

どうなっているんだ?ここの生態系は?
これは、エリカ様が言っていた異変なのか?
などと気を取られていると、後ろからブレイズキックを喰らいそのまま倒れこんだ。
アリス「いってぇ!」
モンスメグ「ありすちゃんってば、のぞき見が趣味になったの~?やだー☆」
アリス「おっまえなあ、人には手加減しろっつーの……」
ジグザグマ「おともだちー?」
モンスメグ「そだよ☆メグちゃんのマブダチ♪」
ちゃんと手加減はしてくれていたみたいで(そもそもしてくれてなかったら、今頃あの世に直行便だった)裾をはたきながら身体のバランスを戻す。

アリス「もう暗くなるし戻るぞ」
モンスメグ「あいあい!じゃあねーわたぬき♪」

わたぬき

メグの謎ネーミングは相変わらずのようだ。
はしゃぎながら、先をずんずん進んでいく彼女の後ろを付いていくようにポケセンへの帰路へつく途中で、彼女が両手を背中に回してこちらへ振り向いた。
モンスメグ「うゆゆもたいへんだろーけど、メグたちもがんばってこーね☆」
その明るさと対照的に、その言葉には励ましとメグちゃんなりの心配が込められていたように感じた。
アリス「期待してるぞ」
バトルのことなら、誰よりもこいつが一番任せられる。
その思いを信頼に乗せた葉を伝えた。
途端に、ザッザッとボク目がけてダッシュで飛びついてきた。

モンスメグ「だいすきっ☆」
ストレートなエモートをギュッとハグしてぶつけられた。
ボクは、ほっぺをおもちのようにぐいーんと伸ばしてやってお返しする。
アリス「ボクも大好きだよ」

その足は歩き出す。やがて来る過酷も。
乗り越えていける、信じさせてくれるさ。

 

f:id:Alice_Wreath:20210831051936p:plain

 

~~~♪~~~

チャーミングな翼を引き下げて登場
無敵で素敵な衝撃 刺激的な少女
誰もが自然と回りだす神様だって踊りだす
揺れる会場燃える会場ほら案の定
Peace Enjoy!

僕ら時々日々の隙間に彷徨うことだってあるだろう
そんなときパッと目の前そっと照らしてくれるある光
つまらないネタばっかり寄付してちゃつまらない
そんなにハマって抜け出せなかった昨日までの僕ら

爪なんてなくてもいいのさ
空なんか飛べなくていいのさ
僕らこのパーティがあればそう何にでもなれるのさ!

Come On!

Magic 君の紡ぐ魔法は
Burning 僕を熱くする
Playing それはちっぽけなんだ
だけども世界に花を咲かすさ

Ride On 闇を駆け抜けてく
Supreme 愛と空すべて
受け取るすべてがまるでメッセージ
照らしていてよ最後まで

握った手のひらから伝わるのさ君が好き

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の話はこちら→ NEXT