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《Ride On The City》 五人娘編 Part18

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~ここまでのあらすじ~
平和と希望を取り戻し、22ばんどうろで新たなライフを送っていたゆん。
しかしそこに、再び魔の手が襲い掛かる!
その名はキサラギ!またしても、積み技(回避率とメロメロ)に頼らざるを得ないのか!?しかしゆんは新たな武器を手にしていた。
その名は『初代最強技・ふぶき』
果たして勝負の行方は!?


ゆん「タイトル詐欺はおやめください」


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結論から言うと、ゆんちゃんが一人で6タテしてくれました。
うん、そりゃふぶきとかつのドリルとか関係なしにレベル100だもんね。
敵じゃないわ。
ミッション10/15達成!

キサラギ「さーて、ウォーミングアップも済んだしそろそろリーグに戻るとすっかな!アリスはいつまでも過去を振り返ってねーで、ちったあ今の子を大事にしてやったら?んじゃあな、約束通りミュウツー連れて来いよ!」
そう言い残して、ピジョットに乗り空を駆け抜けていくキサラギ
姿が見えなくなったと同時に、ゆんが駆け寄ってくる。
ゆん「お役に立てましたか?」
背中に手を回して、上目遣いでくるっとポーズを取るゆん。
かわいい。YMTだわ、ゆんちゃんマジ天使。
グレアット「わー、お強いんですねゆんさんっ!」
羽をぱたぱたしながら、ゆんの手を取るグレアット。
かわいい。GMTだわ、グレアたんマジ天使。
ゆん「私はただ、住処を守っただけですよ」
グレアット「かっこいいです……ねね、おんなじ赤い髪で翼を持つ同士、今度お出かけしませんかっ?」
ゆん「え?構いませんよ、お暇な時にいつでもこちらへいらしてください」
グレアット「ありがとうございますっ♪お二人で遊びましょうねーっ」
てえてえ。
トレーナーやってて良かったなぁ。サンキューエリカ様。
などとひとりで感傷に浸っていると、背中に猛烈なキックが入って倒れこむ。
アリス「だれだ!敵襲か!?」
振り返ると、けたけた笑うメグとカルマ、そしてムスっとした6号にふよふよ浮きながら器用に眠るうゅみの姿があった。
6号「こんなとこに居たんですか、探したんですよ」
モンスメグ「おいてけぼりー!」
カルマ「自分が勝手な行動とんじゃねーよ」
グレアット「あ、みなさんっ!」
わちゃわちゃと集会が始まる。ゆんの話題で持ち切りのようだった、ゆんはみんなに囲まれて一躍その場のスターと化した。
そしてボクはカルマに草木で弄られていた。ええいやめい!
集団に混ざれないからってボクの服を汚すんじゃない。
そうこうしているうちに、ゆんは仲間のオニスズメ達にご飯をあげないといけない時間になったのでお別れすることとなった。
ゆん「みなさん、ありがとうございました。またお会いできる日をお待ちしていますね」
アリス「ゆんも元気でね。この任務が終わったら遊びに来るよ」
ゆん「はい。エリカ様にもよろしくお願いします。それではアリス様、グレアちゃん、メグちゃん、うゆちゃん、ろくちゃん、カルちゃん。ごきげんよう
~~~
ポケモンリーグゲート
モンスメグ「おもしろかったー☆」
6号「ナンバーシックスのライバル誌に相応しい方でしたね、私も精進しなくては」
カルマ「両方でないっつーの」
6号「なんですとー!」
グレアット「けんかしないでください~っ」
きゃっきゃ。
うゅみ「アレがあんたの最初の女ねぇ。健気な子じゃないのぉ」
アリス「言い方」
まるで見捨てたみたいじゃないか。そしてグレアたんが今の女みたいな素振りをするな。みんな大切な子たちだっての。
警備員「館内ではお静かにお願いします」
ほれみぃ怒られたやないか。
ボクは警備員にトレーナーカードとバッジケースを見せる。

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警備員「はい。確かに。お通りください、チャンピオンロードはあちらの門をくぐった場所になります。お気をつけてお進みください」
6号「気になってたんですけど、トレーナーカードの写真はあの時の姿なんですね」
アリス「ん?あぁ、この格好はカントーに来たときに身元が割れないようにイメチェンしてたんだよ」
6号「へー。今のお姿と全然違うのによくとおりますね」
モンスメグ「女の子はおしゃれだからね!キミ写真と違うねー、なんてよくある話!」
よくある話でたまるか。
カルマ「あー、まあポケギアとかGTSとかそういうやつ多いじゃんよ」
多いんかよ。こっわ。

グレアット「チャンピオンロード、ですかっ……」
怒り、というより不安そうな表情で門の向こう側を見つめる。
アリス「過去を振り返るなってキサラギも言ってただろ?こういうのは時代の流れって言葉で流せばいいんだよ」
グレアット「……流れ、ですかっ……」
うゅみ「流されるまま生きてくのも、時には必要よぉ。流されっぱなしじゃゴミになるけどねぇ」
6号「おお、深い!」
カルマ「この川、””深い””……!」
モンスメグ「だずげで!流されちゃ、ボボボボッ!」
アリス「お前らロトムのやり過ぎ」
数年ぶりに聞いたわそのやり取り。
グレアット「ふふっ……ちょっとだけ楽になりましたっ」

チャンピオンロード

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グレアット「私が居たころと違うっ!?」
うん、まぁポケモンリーグが財団所属って時点でどうせ魔改造されてるだろうなって思ってたよ。
モンスメグ「てててーてれー↑れー↑♪てててーてれー↑れー↑♪てれー↑んてーれーれーん♪てれー↑んてーれーてーん♪てーん!てーんてーんてえーん↓てーんてーんてえーん↓とぅれれれてーん♪

6号「なんですかその妙に耳へ残る心地いいBGMは!」
モンスメグ「ここのイメージテーマ☆暗くてじめじめしてるからー、テンアゲしてこっかなって☆」
カルマ「なんか聞き覚えあるんよ」
アリス「洞窟は全体に響くから静かになー。エリートトレーナーさんたちびっくりしちゃうからなー」
うゅみ「あたし的には、てん↑てん↓てれれてれてん……てれれてれん……てん……ててってててってててってててって♪てーれーてーれーの方がいいと思うけどねぇ」
6号「ちょっとした怖さがホラー感を醸し出してますね!」
グレアット「なんだか私の古巣が途端にコミカルにっ……」
アリス「お前らボールに戻すぞ」
チャンピオンロードのセルフBGMはともかくとして、ここは仕掛けが面倒で
かいりきで押す岩があってそいつをよおわからんスイッチみたいな床に押し込むと、なんかよおわからん四角いブロックみたいな障害物が消えて通れるようになって先に進めるようになっているのだが、人抜けの術を使うとマチスのジムと同じで障害物が消えていても通れないという悲しみを背負うことになるのだ。
そういう訳で、まずはかいりきが必要になるんだけど……

問☆題★発☆生★

アリス「お前らさ、かいりき覚えられる?」
グレアット「私はもともと覚えられませんっ」
それ言ったら普段お祈りしてるじんつうりきも覚えれないよねキミ。
カルマ「直接ダメージ与えるとか趣味じゃねー」
うゅみ「これ以上ひでん技積ませる気ぃ?」
6号「私はばく(ry」
うん知ってた。こいつらはこういう奴だって。
人の話も話も聞かずにのほほんとお歌をハミングしているメグちゃんの腕を掴んで引き留める。
モンスメグ「なになにどしたのー?」
アリス「この岩をさ、リズムに乗せてあのスイッチまで蹴ってくんない?ほら、音楽に深みが増してもっといいハーモニーが作れるぞ」
カルマ「テキトーほざいてら」
6号「ああやって被害者が増えていくんですね」
外野うるさい。
メグはうーんと考えると、指でおっけーポーズを取ってウインクしてくれた。
なんか知らんが通じた、やった。
モンスメグ「てててーてれーれー♪ガシャアン!(岩の音)てててーてれーれー♪ガシャアン!(岩の音)」
うゅみ「なあにーあの不思議空間ぅ」
グレアット「アリスさん、人使い荒いタイプなんですねっ……ふむふむっ」
そうそう、ある意味タイプ:ワイルドってね。やかましいわ。
そんなこんなもあって、メグちゃんがリズミカルかいりきミュージックを開催してくれたおかげで仕掛けが無事に解除されて先に進めるようになった。

アリス「いよし、じゃあいよいよ出口に」
グレアット「待ってくださいっ」
袖を掴まれて進行をストップされる。
アリス「どしたんグレアたん」
グレアット「なんですかそれっ……じゃなくって。私が祀られていた場所、どうなっているのか見ておきたくてっ。ダメですかっ?」
6号「思い出巡りですか、いいですね!」
カルマ「おなじ祀られてた境遇だったし気持ちわかるんよ」
モンスメグ「グレアたんのおっうちー☆」
うゅみ「おうちとは違うわねぇ」
というわけで、お宅訪問の時間がやって参りました。
本日のゲストはグレアット様、ご実家はこのチャンピオンロードだそうで。
辺り一帯は工事でリフォームされたそうですが、果たして現存しているのか。

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なんと!
5つの篝火が飾られているではありませんか。きっとグレアットが立ち退きにあった後に信仰者の方々が有志を募ってここに奉ったのでしょう。
どれほど神様として信仰されていたのかが分かるちょっといい話ですね。
そしてこれ見よがしにモンスターボールがポツンと一軒家。
いったい何のアイテムを奉納しているのでしょうか?
恐る恐る手に取ると……。

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なんとぉ!
エフェクトガードでした~。
しかしこのアイテムは、あのロケット団首領・サカキ様のフェイバリット。
きっと、サカキ様からのお気持ちなのかもしれませんね。
心温まるエピソードでした。
本日の突然お宅訪問はここまでになります、ありがとうございました。
次回は伝説のポケモンのあなたかもしれませんよ?
アリス「っつーわけで、大事にされてたみたいだぞ」
カルマ「良かったじゃんね」
彼女の肩をぽん、と叩くと顔を両手で抑えながら小刻みに震えていた。
6号「グレア!?」
グレアット「ぐす、んぅっ……違うのっ。私、てっきり……ぐすんっ、邪魔で除け者扱いされてたのかなって思ってたんですけどっ……人間さんは……すっごく、すっごく愛してくれていて……うええぇんっ!」
モンスメグ「あー。ありすちゃん泣かせたー」
アリス「ちゃうちゃう!この子がエモくなって感無量になっただけだから!すーぐボクを悪者扱いにする!」
6号「……良かったですね。グレア」
グレアット「はいっ……!」
うゅみ「(そういえば、あの子のいたとこってなにかあるのかしらぁ)」

平常を取り戻したグレアットが、まだ少し潤んだ赤い瞳でボクを見据えながら言った。
グレアット「そうですっ!よかったら、今度私のお友達ご紹介しますねっ。フリーザーとサンダーって子なんですけど、ふたりともとってもいい子なんですよっ」
なんだろう。心なしかもう出会ったことある気がする。
6号「お、いいですね!それなら私のレジ一族も是非」
モンスメグ「あ、じゃあメグちゃんマブダチのエンにスイもー☆」
全員本来の居場所じゃなくて財団に保護されてそう。
とは口が裂けても言えなさそうなムードなので言わないでおこう。
カルマ「ぼくにはそーいうの居ないからちょっと羨ましいじゃんね」
うゅみ「あたしはばか娘を紹介したしまあいいやぁ」
カルマ……お前天性のぼっちなんやな。
今度似たような子連れてきたるで、ジラーチとか。

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みんながお友達のお話をして(1名除く)チャンピオンロードの出口に差し掛かり、
セキエイ高原へ降り立ったその瞬間になかよしバッヂに搭載されているポケギア機能が着信を受信する。お相手はもちろんこのお方。
《ごきげんいかがですか?》
アリス「絶好調です」
《うふふ、それは何よりですの。たった今ロードを抜けたところでしょう、先程までお繋がりなさらなかったものですから》
これ、実は寄り道をしていて今おつきみやまでピッピのムーンダンスを見に来てるんです、なんて告げたらどんな反応するだろうか。後が怖いのでそんないたずらごころできませんけれど。
《お伝えしたいことがございますわ。あなた、キサラギとお会いになりました?》
アリス「なりました。それもミュウツーを連れてこいって脅迫メッセージ付きで」
うゅみ「んぅ?」
《その事なのですが……ナッちゃんはマナにレッスンを受けてらっしゃる最中でして、そちらまでテレポート出来ない状況ですわ》
アリス「誰ですかマナって」
ここに来て新キャラ登場とか、もう覚えてもらえないぞ(メメタァ)
ミュウツーの名前ですわ。せっかく可愛らしい人間になったのですから、まずは何をするにも固有名詞が必要と思いまして》
あー……。まあ私ポケモンですなんて急に言っても、納得するのはポケモンごっこくらいなものだしな。
アリス「マナちゃんですか、いい名前ですね」
《でしょうでしょう。愛を育んでほしいお気持ちと、絶え間ない莫大なエネルギーの持ち主ですのでダブルネーミングに掛けましたの》
これ名付け親あなたでしょ。異様な喜びのトーンで返ってきやがったもん。
まあたしかに可愛くて素敵な名前ですけど。
うゅみ「マナ、ねぇ。いいんじゃなぁい?あの子にはちょっと過ぎたる名前な気もするけどぉ、くすくすぅ」
ママも納得していらっしゃるようで。
アリス「で、ナツメ様が今動けないから自分でヤマブキまで来いって話ですか?」
《あら、おみとおしのようでしたわね。あなたのような勘のいい子供は好きですよ》
だっるぅぅぅぅぅぅ。
いやまあ確かにマナの方から言ってたけど。呼ぶならてめえが来いって。
なーんで、こうも一癖二癖ある奴しか集まらないのかねえ。
みんなゆんかグレアットみたいな子ばかりならしあわせタマゴなのに。
アリス「承りました。リーグのポケモンセンターで休ませ次第、そちらへ向かいますと先方にお伝えしておいてください」
《お手数ばかりおかけしますが、どうぞよろしくお願い致しますわ。それでは》
アリス「つーわけだ。ちょっと休憩したら、大都会に行くぞ。うゅみ、頼む」
うゅみ「あいあーい」
モンスメグ「わーい、また走り回れる~☆」
6号「ふふふ。やはりナンバーシックスには電脳世界こそ相応しいです」
カルマ「はぁ、人多くてかったりぃんよー」
グレアット「カルマちゃんそう言わないのっ。じゃあ次の目的地はヤマブキですねっ」


ポケモンリーグ

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アリス「普通……だと……!?」
カルマ「感覚マヒ乙」
6号「財団の所属って思うと、その気持ち分かりますけどね」
モンスメグ「せまーい、つまんなーい」
グレアット「……ほっ」
うゅみ「他のリーグも含めて総本山だからぁ、さすがに手を出せなかったんじゃないかしらぁ」
なるほど一理ある。でも、サカキ様ロケット団はほとんどの地方を制圧しているって仰ってたから、割とほかの地方もビフォーアフターされまくってんじゃね?って疑問符を持つのはナンセンスなのかな。
まあトキワシティとか開発せずにそのままで残してる場所もあるし、そういった趣きから観点を見るのが正解でしょうね、はい。
などと、一人考え事に耽っていると気が付いたら周りにはグレアットしか残っていなかった。
モンスメグ「いい眺め~!はい、ピース☆」
パシャリ。
パシャリじゃねーんだわ。どうしていつもこう勝手に先に行って動くのかね。
あと記念写真撮るんだったらボクも混ぜろください。
グレアット「あははっ、でも本当にいい眺めですねっ」
長い階段を上って、ふと後ろを見返すとトキワの自然が一望できる絶景だった。
アリス「だな。ちょっとした観光気分だ」
6号「ああああーやめてください!こっから落ちたらシャレになりませんって!」
カルマ「もともとかったい岩なんだからへーきへーき」
モンスメグ「がまんくらべー☆」
6号「いまは女の子の身体ですから!だめですむりむりうわああぁっ!」
あ。落ちたな。
ゴロゴロと山の崖を転がり降りるゴローンのように階段から落ちていく6号。
おおかわいそうに、骨くらい拾ってやるからな。
グレアット「6号ちゃんっ!?」
翼を広げ、急いで飛んで追いかけるグレアット。
ちなみに放っておいているのは、普段から爆裂魔法の練習であれ以上の衝撃を日常的に食らっているのを知っているからだ。あの程度じゃ傷ひとつつかないだろうし。
アリス「よー。お前らも落ちてく?」
カルマ「あ、そんときは時渡るんで」
モンスメグ「たのしそー!たぶんバランス取れちゃうから走っちゃうだろうけど☆」
うゅみ「あたしは浮けるしぃ」
だそうだ。ちなみにグレアたんは飛べるから問題なし。
ということで6号、これからは文字通りオチ担当として体を張ってくれよな!
グレアット「だいじょうぶっ、6号ちゃんっ?」
6号「あれ。打ち所がよくてなんだか全身軽いです……」
グレアット「えーっ!?」

リーグ併設ポケモンセンター

6号「きいてくださいっ!なんだかスッキリしてすごく軽いんですよ!ふっふっふ、ナンバーシックスの覚醒の時は近い……」
カルマ「もっかい落ちる?」
モンスメグ「じゃあメグの荷物もっといてー!」
アリス「じゃあお前だけ休憩無しな、ルーム5人分だけ取っとくから」
6号「みなさん!?」
グレアット「もう、みんないじわるしないのっ。ほら6号ちゃん、私が一緒に寝てあげますからっ」
6号「お姉ちゃぁん」
グレアット「お姉ちゃんではありませんよっ!?」

次回に続く!

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